【本店ストック成虫No.43】GX50-X
- YY
- 2023年7月2日
- 読了時間: 3分
GX50-X
2023年5月羽化
幼虫最終計測体重31g
体長74.1mm、頭幅28.1㎜、顎幅7.92mm

「GX50-X」物語で記載したように・・・↓
GX50-Xは順風満帆とは言い難いいばらの道を歩んできました。色々な葛藤があり、そして存続の危機も経験しました。血づくりの難しさも、もちろん通過してきています。まだ顎7が販売のレベルで公に出ない頃、顎7を3頭も出していたGX50-Xの初代・・・注目が集まったことは言うまでもありませんが、いろいろな批評も頂いたものでした。特に造りが大雑把だというコメントは中々、頂くにあたって辛い部分がありました。威圧感が魅力のGX・・・・若干大雑把な造りであるが故に分かりやすく圧力を感じさせるというところもあったからです。なんでもかんでも両立はできないよ・・・・そう思ったこともありましたが、あれから5年の年月が経ち・・・・23Xは全揃えしてきました。
・仕上がり
・バランス
・体長・幅・絶対数値・率といったスペック全般
・トータルスペック
・美しさ・カッコよさ

ホペイをどこまで高みに持っていくかは、飼育者がどこまで欲張れるか・・・・ということの影響を強く受けるように感じています。そこで満足したり諦めたりしたらそれ以上にはいけませんが、臨む限り今はまだその上があるように思います。

ご確認頂いた通り、とんでもないスペックですが、めちゃくちゃ美しい仕上がりです。とんでもなくド派手な形状ですが、バランスも抜群です。胸部もコンパクトです。

側面から見ると高級車のようなたたずまいです。なんとなく生物離れした感じは、Xの魅力の一つでしょう。

Xは肌質も少し独特で、ざらっとした粗目肌なのですが、晴天の下で観察すると青空の蒼を綺麗に写します。どんな日にXを手に取ってどんな気分で観察したのか・・・季節によっても、表面の光の乱反射加減が変わります。写真を見て、色んなことを思う訳ですが、その情報量が多いのもXです。手にした者が体感できる特権なのかな、と思っています。

人工物のようです。でも、なんとなしの可愛さを残しています。手に取っていて飽きません。カッコいいですが、美しいです。切れ味抜群ですが、可愛さがあります。超極太ですが、超仕上がりが良いです。あの時諦めていたら子の領域に入ることはなかったなと学ばせてくれる血統です。この個体は通して自力で羽化しているし、羽化の速度も恐ろしく早く、腹部の収納までの不安もありませんでした。
今年は9付近の顎の個体に、新しい現実を突きつけられました。蛹から仕上げようと、そんなに甘くないよ、と。でもXに、新しい現実をまた突き付けられました。そういうレベルの個体でも、血を作り込めば余裕で仕上がれるよ・・・と。Xは数値を超えたいろいろの限界を突破して、平然と仕上がりました。完品率100%です。5年かかっています。KX8.3や、KX303という、F2であの水準にある系統群の5年後はどうなっているのでしょう。今の難しさをほぼクリアしているのでしょう。そうやって未来の個体達を想う限り、この世界からは抜けられませんね。