人工蛹室TNの販売について
- YY
- 2023年2月6日
- 読了時間: 8分
更新日:2023年2月14日
【2月14日記】
以下の紹介を2023年2月6日に公開しましたが、2月11日にTwitterで告知の通り、先の設定から大幅に値下げを行います。
◆2月11日ツイートの内容◆
※こちらが価格の確定版になります
価格変更 オアシスが値上がり送料も値上げになる予定ですが、このようなご時世に少しでも飼育のお手伝いができれば、という思いが捨てきれず・・・大幅値下げします
★ノーマル 元々単価一律¥900
→4個セット単価¥650
→8個セット単価¥600
→12個セット単価¥600
→15個セット単価¥550
※12個セットを設定に追加しました
★特注サイズ SlimとXL 一律¥1,200
→一律¥700 ・XSとXSL バラ単価¥600、セット単価¥200
→バラ単価¥300、セット単価¥200
【2月6日記-もともとの設定】
人工蛹室TNの販売商品一覧の紹介です。
型は、以下の5種を用意しています。
全て、当方の経験に基づく形状設計です。
【人工蛹室TN型一覧】

★人工蛹室TN-XL(Extra Large)
幼虫時最大体重35gオーバー、45g付近のものまでに向けて設計したモデルです。成虫であれば、極太幅広ものの体長79mm~82mmクラス、大型個体の85mm~95mm付近のクラスに対応するイメージです。前蛹時にこういった35gオーバーの個体群は腹部が肥大する傾向があります。前蛹の重さがあるため、蛹化時に前蛹の背中等の皮が破れたりする事故が発生します。そういった裂傷がワンダリングの際に起こり、蛹化直前に黒化することがあったりするのも大型個体ならではの難しさです。こういったことが起こりにくい表面加工+背面傾斜を用意した特注の型になります。大型強湾曲・強張り出し極太の蛹の顎の張り出し部の凹みが起こりにくいことや、特大前胸肥大型個体に対する蛹室の幅不足の発生も起こりにくいように設計しました。
※注意
一般論として「大は小を兼ねる」という言葉がありますが、Dorcus Hopei(Bino/
Hopei)種の特大前蛹は、幼虫時体重27g付近の個体群とは体形が違います。大きい方が良いという考え方でExtra Largeを選択されないようにお願いします。幅広のでっぷりした幼虫の体形を考えて設計しているため、小ぶりの個体に用いると前蛹が横を向いてしまいやすいです。上記適正体重や適性成虫サイズに合わせて特別にご利用いただくようなイメージです。35g付近がマックス体重であるブリード状況の当家ではほぼ使いません。
★人工蛹室TN(Normal)
幼虫体重22g~35g付近までの個体をカバーできるように、汎用性が高い形状にしています。当方の蛹室は、幼虫サイズの違いが産む前蛹の性質の違いを鑑みて相似で大小があるようなレパートリーにはしていません。Normalタイプは汎用性の高さを重視しており、とりあえずこれに入れておけばよほど小さかったり特段大きかったりしない限りなんとかなるように設計しています。傾斜についても、幅広いサイズの前蛹をカバーすることを優先して作成しています。特に指定が無い限り、人工蛹室TNはこの規格になります。当家がメインとして使用する型です。ただし、当家はかなり太い個体・大きな個体に優先的に人工蛹室をあてていくため、27gアンダーの幼虫についてはもう一つ小さな規格の方がベストマッチはします。その他、極太血統を扱わない方についても、この型よりも一つ小さな規格の方が合います。
★人工蛹室TN-Slim(Slim)
幼虫体重~27gのオオクワガタ類・体長70㎜~90㎜の国産ヒラタクワガタ類に合うように設計したモデルです。元々は当家の「蛹化専用蛹室」でもありました。これが、やや小ぶりの個体や、Dorcus Hopei種と比較した際に幅がスリムな種によく合うため、この型も用意しました。少し癖がある形になってしまった前蛹が上を向きやすい形状にもなっています。国産オオクワガタで85mm前後までの個体や、美形ホペイに適した形状です。抜群の蛹化フォロー能力がある形状ではありますが(実績としては2020年・yyii8.1の蛹自力蛹化)、幅が狭めであるため、77㎜以上の極太張り出し顎開き蛹屋、極太強湾曲個体、国産オオクワガタの前胸肥大個体に用いると、蛹の顎基部付近や後者については胸部両端に凹みが生じる可能性があります。当家は、この蛹室を使って放置蛹化させ、蛹が自力で回転して横を向く兆候が見られたら(粉を吹いた直後)人工蛹室TN(Normal)に移動させるような管理をしています。
★人工蛹室TN-XS
当店で55mmアンダーのメスに用いている蛹室です。60㎜アンダーの国産本土ヒラタ等にもも使っています。良く転がり、ディンプルができにくいような設計にしています。その上でできたディンプルをヒントに親選別ができるように・・・という意図も含めてこのような紡錘形上にしています。
★人工蛹室TN-XSL
胸部が非常に大きく分厚いメス個体に用いている型です。元々は、国産本土ヒラタの70㎜付近の個体用に設計した型でした。XSと比較し、幅をあまり変えず縦の長さを取っています。70mm付近までのサイズ感の小型ドルクス等にも使い易いように、XSより他種に用いられる可能性も予見し頭の方のカーブを平らにしています。Dorcus Hopei種の特大幅広メスがしっかりと頭を押し付け上翅を伸ばせるようにという意図もこの形状に反映されています。
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人工蛹室TN

左XS、右Normal

蓋を閉じた状態で内部の様子が確認できます。
人工蛹室TN(Normal)

画像、無加水状態です。全く加水をせず作成し、上の画像のように完全乾燥状態でお届けします。経年変色は生じますが、加水をしなければ年単位の保存が可能です。
※再利用される場合は熱湯消毒と水分量の再調整を推奨します
NormalとXLの比較

左Normal、右XLです。XLはかなり大きいです。
NormalとXLの比較

左Normal、右XLです。Normalもやや大きめです。入魂のヘビー級前蛹に使われることの方が多いですので、ボリュームゾーンの個体サイズではなく、一般論として言われる期待値が高いサイズ感の幼虫のサイズ感に合わせています。
人工蛹室TN-Slim

スリムタイプです。ヘビー級の幼虫についても、超極太顎になったりしない限りはこの蛹室で手堅く蛹化させ、完品率を高めるという手法を当方は用います。

30g台後半の前蛹であっても、顎幅が7㎜を超えてこない限りはこの蛹室の方がマッチするぐらい汎用性の高い蛹室です。基本的に羽化不全の原因は蛹化時に発生します。前蛹がきちんと上を向くことが大切で、左右に倒れたりしないことが重要です。そういったサポートの面で、幅を狭めた蛹室は効果をより強く発揮します。
生産速度

1日に多くて20個ほどの生産になります。
※販売開始以降は、上画像のようにやや明るい緑色の蛹室になります。ここまで紹介してきた画像の中にはややくすんだ茶色っぽいカラーのものがありますが、それらは1年ほど保管していた余り物の蛹室で作成した開発途中のものになります。このような経年変色・経年劣化はどうしても素材の特性上おきてしまいますが、1年2年程度放置していても、乾燥状態・未使用で保管した場合は使用感や性能に変化はほとんど生じません。
※加水したもの
加水したものも数年使用が可能です。加水したものの方が経年変色は起きませんが、前蛹~蛹の排泄物を含みますのでカビなどが生えることがあります。当家では脱皮後は皮を早く除去し、成虫を取り出した後はそのまま蓋をしてダンボール等に入れて何もせずしまってしまいます。翌年再利用する際に熱湯消毒をして、水分をティッシュ等に吸水させ、水分量を再調整して再利用しています。蓋を開けたまま放置して水分を飛ばす方法もあるのですが、この方法ではウレタンスポンジが縮むことがありますのでお勧めはしません。
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プライスリスト
・より多くの方に利用いただきたい
・よりリーズナブルに提供したい
・送料まで考え、ユーザーに負担の少ないプライス設定にしたい
基本的には上記の3点を踏まえて以下のような販売設定にさせて頂きます。発送サイズ規格である60サイズ・80サイズ・100サイズの段ボールとそこに入れられる個数についても丁度良い加減になるようにした結果、以下のようなセット販売が「商品代+発送サイズ&送料」のバランスが良かったたためです。
例えば、オス用×2をご購入頂くと、¥900×2+送料¥1,200=¥3,000になります。
オス用×4をご購入いただくと、¥900×4+送料¥1,200=¥4,800
内容量が2倍になり、お代が1.6倍になります。梱包サイズは変わりません。
人工蛹室発送については送料がかなり嵩張ります。梱包量は頂きません。
TN×15個は100サイズに入りますが、20個だと2個口になり送料が嵩張ります。
このように発送サイズ・送料・お届け商品量のバランスを考え設定を作りました。
①送料
個数・サイズ・発送先に関わらず一律¥1200
※100サイズになっても¥1200
➁販売プラン
1.単価
・人工蛹室TN(Normal)・・・¥900/個
・人工蛹室TN-XS(Extra Small)・・・¥500/個
上記2種が基本商品となります。
・人工蛹室TN-XL、人工蛹室TN-Slim・・・¥1,200/個
・人工蛹室TN-XSL・・・¥600/個
③販売商品一覧
【メインモデル】
・人工蛹室TN(Normal)×6+人工蛹室TN-XS×6、計12個セット
→¥6,600
※XSの単価を1/3の¥200にしてあり、お得になっています
・人工蛹室TN(Normal)×4+人工蛹室TN-XS×4、計8個セット
→¥4,400
※XSの単価を1/3の¥200にしてあり、お得になっています
・人工蛹室TN(Normal)×15、オス用15個セット
→¥13,500
・人工蛹室TN(Normal)×8、オス用8個セット
→¥7,200
・人工蛹室TN(Normal)×4、オス用4個セット
→¥3,600
・人工蛹室TN-XS×5、XS×5個セット
→¥3,000
・人工蛹室TN-XS×5、XS×10個セット
→¥6,000
【特注モデル】
混合不可能です(例:XLを5つSlimを3つのような混合)
・人工蛹室TN-XL or Slim×15、オス用15個セット
→¥18,000
・人工蛹室TN-XL or Slim×8、オス用8個セット
→¥9,600
・人工蛹室TN-XL or Slim×4、オス用4個セット
→¥4,800
・人工蛹室TN-XSL×5の5個セット
→¥3,000
・人工蛹室TN-XSL×10の10個セット
→¥6,000
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その他
①予約・お取り置き
予約・お取り置きの対応は今のところ行わない予定です。ご注文頂いてから、速やかにお届けできることを、用途の特性上優先させてください。
例)受注頂いてからお届けまで2週間かかった場合
→既に対応したい個体が変態を終えてしまう可能性があります
➁予約・お取り置きができない代わりに
ドライ製法を開発したのは、買いだめ・ストックができることがユーザーの方々にとって嬉しいであろうと考えたためです。その他、荷物の重量が軽いこと、ドライであるため加水状態と比較し、多少雑に扱ったり落下させたりしても傷がつきにくく柔軟性と強度があることも、ドライ製法に拘っている理由です。
③制作
当家の血統のホペイの個体群の管理のため、変態の時期(蛹化・羽化)、採卵の時期、販売の旬の時期、瓶交換の繁忙期には、制作の速度が著しく遅くなるか生産が停止します。常に在庫があるよう努力を致しますが、在庫がある内に、次シーズンや、今後の羽化個体のためにご購入を頂きますようお願い致します。
・蛹化・羽化の時期→3月~6月
・採卵の時期→6月~8月中旬
・瓶交換の時期→6月付近・10月付近・1月付近
在庫切れになっても随時補充をします。
入荷については、Twitterで随時報告致します(@hopeifreakshop)
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最後に
プライスについては当初、ノーマルモデルを¥1,200、特注形状を¥1,400で予定をしておりましたが、限界まで切り詰めて可能な限り低価格にしました。ハンドメイドものですので、制作に手間暇がかかります。高品質なものを、素材費が上がらない限り格安で提供致します。