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2023年夏季セール上半期分析

  • 執筆者の写真: YY
    YY
  • 2023年7月7日
  • 読了時間: 5分

この記録は系統や生態のPRではなく、形状バリエーションの幅がある程度広く、また販売数も多めである当家の生体の販売状況を報告すると同時に、現在のホペイの見られ方やトレンドの一部をブリーダーの皆様にお伝えできればということで執筆しています。

※当家が後ほど振り返れるという目的ももちろんあります


6月に商品を公開、2023年度羽化新成虫の販売を解禁しました。そこから予想以上の数の生体がSold Outとなり、その状態で夏季セールを迎えることとなりました。ただし昨年2022年とは異なり在庫数が多い年ですから、生体の数は充分でした。


注目された系統を時系列順に並べると以下のようになるという定性分析をしています。

①DX50

➁PY149

③S76

④KX8.3

⑤KX303

⑥GX50-yyii68

⑦GX50-X

⑧TRS-D

⑨MTRS-0


セールから5日経った上半期付近の注目状況は以下のようになっています

①GX50-yyii68

➁GX50-X

③KX303

④KX8.3

⑤DX50

⑥PY149

⑦TRS-D

⑧MTRS-0

⑨S76


ド湾曲で蛹の頃から圧倒的別もの感を出していたDX50は、蛹の頃の蛹の内歯付近の分厚さがシャレにならないバルク感であったこともあり注目を浴びており、この系統に限って作った複数の早期羽化メスはあっという間の完売でした。また、販売解禁以前からのお問い合わせも多く、販売を楽しみにして頂く声を多く頂きました。DX50は湾曲&ショート&極厚ボディー・・・この3点が配分に違いこそあれ発現してくる系統で、スーパーショート超バルキーボディーになると、スタイリッシュを超えたジャンルに足を踏み込むようなカラーの系統ですが、人気でした。より個性が尖った個体がより早くなくなっています。


PY149はCBF1ではありますが、その優良個体の率の高さと上位個体のレベルの高さが特に注目を浴びています。顎幅は8台を筆頭とし、7.7クラスと後続が続きます。初代yyiiを超えたスペックの高さと、光沢が強くギラっとした派手さが注目を集めています。特に当方のブログやツイートを2020年頃から追跡してくださっている方が”待ってました”と感じるような位置づけだったのではないかな、と考えています。セール期間では、特定の個体をセール以前から狙っていた方に抜かれており、セール以前も同様の動きがあったことから、納得の定常が高い方にとって面白い系統になっている可能性が高いです。


S76改は謎の人気の高さがあり、あっという間になくなってしまいました。当方としても、スペックに関わらず母数に対して一番高い割合でオス個体を現在キープしており、数値ではない何かを持っている系統なのかなと思っています。交配についても次世代が未知数なところが魅力となっているようです。尚、スペックはどうでもよいという所有感であったため測っていませんでしたが、bout hopei hopei掲載のために計測した結果”スペックに関わらず”とはちょっと言いづらい程度にはスペックは高かったです。セールが始まる頃には在庫がほぼなくなっていたため、セール期間中の注目度は低かったでしょう。


KX8.3は何といっても上位個体群の異次元の顎幅・顎体積が注目を浴びました。10進法で次のステージに入ったことを最初に公言するのはとても難しいことですから、9を開拓できたということが既にステータスかとは思います。そういうことだろうと見ています。8.3については飼育した身としては、突出した3頭こそいたものの、「8台が綺麗にしあがれるようになってきた」「7台が仕上がるのが余裕」「8前半付近から下の個体達のカッコよさがずば抜けている」という見解であったため、上の目立った3頭だけが注目を浴びるのは少し残念だと思っていましたが、流石に皆様よく見られていて、セール解禁と同時にカッコいい個体がしれっとなくなりました。実際に飼育した方、実物を見た方は半数以上が手に入れられている系統でもあります。


KX303は数が多いのもありますが現状一番人気の系統の一つと言っても過言ではないほどの時事的な熱量を持っています。すべてがデカくて広い個体が多く、昨今のスペックアベレージを二回りほど大きくしたような系統です。完品率も激高で、完品率を高めたいという守りのブリードをされたい方から、デカい・太い・超威圧感という3点を揃えた化け物を出したいという野心がある方に人気がある印象です。攻めのブリードをしたいという声と、守りのブリードをしたいという声の2つを頂いているので、そういった点でオールマイティーなのは人気に強く影響しているかもしれません。


68は当家のホペイを長く知って頂いている方に依然人気です。特に性能や優良個体の発現率、台形顎の安定感を求めている方に人気です。小さな個体をを気にして、より感性にしっくりくる個体を抜くという買われ方をしているように思います。かつてのTP:Aみたいなポジションに持っていくのが68にとってのアイデンティティの発揮どころなのでしょうが、F3で起爆することを考えるとどうしようかな、と、見られ方を分析しつつも悩ましい・・・・そんな奥ゆかしい系統であると感じています。


GX50-Xは羽化が後半であったため、注目を浴びる順番としては後ろの方になりました。例年Xファンから上位個体の予約が入る系統ですが、今年度も販売可能生体の最上位と、上位付近の個体2セットは硬化前から予約が入っていました。当家のホペイに詳しい方にはこれ1拓というケースもあるようです。羽化力と上位個体のスペックアベレージは全系統中トップであり、加えて表面の仕上がりも極上なので低割引しかかけていません。


TRS-Dは少数飼育している系統で、”この形が好き”という形に照準を合わせて抜かれているところを考えるとDXに近しい抜かれ方をしているなと感じます。DXもTRS-Dも同じD系ですので、D系統のアクの強さが個性の差別化という方向に出てきていると感じるとワクワクします。どのペアからもそういうテイストの個体が出るようにペア組をしていますので、ブリーダー様の次世代が楽しみな系統です。


MTRS-0はなんといっても販売数が少なすぎます。次世代では数を増やしてみたいですね。メス単が一瞬でなくなりました。メス単なくなる速度がトップだったんじゃないかなと見ています。ペアも、超拘りが強い方のところへ行っており直売です。台形・極太で、ド派手な個体というより、存在感抜群の職人ホペイみたいな個体が好みの方が反応されていますね。


SALE終了まで残り10日、この間にどういった動きがあったのかも、できればこういった形の記録で残しておき、次代のトレンドや飼育者の方々に期待されることを適切に追えるよう努めます。



 
 
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