【26本店ストック個体No.50】♠7.8改
- YY

- 6 時間前
- 読了時間: 20分
現段階で種親確定の個体です
いかなる条件があっても譲渡は致しかねます
※興味本位からのお問い合わせもご遠慮ください
※♠7.8物語は長いので、もうお読みになられた方はスクロールしてしまってください
「本店ストック個体」で紹介するのは当店のストック個体(原則非売個体)です。
販売個体はショップページでご確認ください。
流通が極めて少ないスペックを有する個体には計測動画を付属させますので、計測の様子まで気になる方はご確認ください。血統の背景や生い立ちの詳細は以下の動画でご確認いただけます。デジカメ撮影です(EOS-RP:Macro IS STM)、肉眼で見た時と同じ形状に写るように努めております。
【2026年の血統コンセプト】
形状追及の年、偶数年の2026年。
全血統に共通するコンセプトは以下の3点です。
①累代飼育が楽しいこと
⇒健全健常で能力が極めて高いこと
(完品羽化能力:6月27日時点の実績は母数約260頭に対し完品羽化率98%超:98.46%)
数勝負ができる。多数飼育した分多数良い個体が生まれる。
②存在感を絶対的に表現できること
文字通り大あご以外の「スタイル」において唯一感を示せる。
品評に強い映え感を有す
③自由度の高い血統であること
インライン交配・系統交配・血統交配(アウト)両方での使い勝手が良い。
スペックブースト能力・特殊形状成立&羽化力の向上
【2026年血統系統ラインナップ紹介】
以下動画で当店の今年度の各血統系統の詳細をご確認いただけます。
↑クリックでリンクが開きます
本ページでは以下の個体を紹介いたします。
【生体情報】
◆種類:ホペイ/ホーペ/ホーペイオオクワガタ
◆学名:Dorcus hopei hopei
◆産地:福建省北峰
◆累代:F3(同腹兄弟姉妹同士交配純インラインブリード)
◆血統名:♠7.8(A7.8)
◆グループ:♠7.8③(A7.8③)
◆系統番手名:♠7.8改(1腹)
【血統内訳】
およそ以下のような血統を内訳としています。
※当店の単位の基準で記載。記載の目的はきちんとしたホペイ種であるという信頼が持てる単位での血統ブレンドを示すことです
→交配において重複する血統や系統があり、またそれらの呼び名がものによって異なる場合があるため、末尾に”等”と記載(例:M127→張飛、A160→張飛;このように枝葉で呼ばれるものとグループで呼ばれるものが混在するため、それらは統合して表記することがあります・・・・この例では”張飛”。※ただし、レジェンド番手のようなものは別枠で記載する場合があります(例:A160))
※記載している以上の情報を個人単位で提供は致しません
・TP:E
・HO8
・劉備
・張飛(A160含む)
・皇帝
・TT2A
・SAX
・極峰
・等
【血統説明♠7.8改】
・コンセプト
本家の直観選別。
言葉にした時に、「ロング」「ストレート」「大砲」「バズーカ」「鹿顎」「フタマタホペイ」・・・・いろいろな愛称を持っている♠7.8・・・
しかし、「究極」を追及するにあたって、時にはこのような”形容”が選別の純度を下げることがあるのでは・・・と感じることが。
言葉にできる範疇に限った選別をすると、単調すぎる、悪い意味で極端な個体群になっていきそう・・・・そんな雰囲気といいましょうか。激辛を言葉の通りに突き詰めると高純度なカプサイシンにたどり着き、おいしい食べ物には行き着かないんじゃないだろうか・・・そんなイメージです。
♠7.8は、「初代yyii8.1×A160メス」で誕生しています。
切れ味鋭いストレートはA160から、独特の存在感とボディー形状はyyiiから・・・飼育していると、凡そそんな印象を持ってきました。 2026年はyyiiの年。
やはりこの年の主役はyyii系であり、♠もその一つ。
yyiiが6年にわたり大看板を張り続けているのは、”カッコいいから”の一言。
ファンが多いのもそれ故。
鑑賞文化由来で注目されやすい部位やスタイルはありますが、
最後の最後突き詰めるとやっぱり究極は直観的な魅力。
yyii系統群は、
奇数年のスペックモンスターと張り合える形状由来の魅力を持っているといえましょう。
オスには存在感を、
メスには雰囲気と能力を
この選別を、経験則に基づいた直観で行った・・・・
オスは血統内最高スペックではないし、メスはスペックを見てすらいない。
だけど、次世代で突き抜けた存在感を射抜く自信があった・・・・・
その理由は・・・・<背景に続く>
・血統構築の背景
私が血統構築をする際にはいくつかの自分の流儀が発動します。
一つは、
・はっきりした選別をする
SNSやYoutubeでは、「太さに寄せたいなら、まずは太さをしっかり取りに行った方が良い」「形やスタイルを狙うなら、まずはハッキリそちらを狙うことに注力されることをお勧めする」というご提案をしていますが、自分自身でもスペックを取るならそう、湾曲させるならスペック度外視で徹底的に湾曲(DX50ハンバーグの顎幅は6.9)、異形ボディー強烈体積を狙うなら顎8は積極的に狙わない(MT8.1のように)・・・という、コンセプトがはっきりした選別をしていますし、そういう結果を出しているつもりです。皆さんにご紹介している方法は自分でも行っているということですね。
このはっきりした選別というのは、実践するのは中々難しいものです。
あれもこれも欲しくなるのがブリーダー。
でも、頑張って絞り込む。それが難しい。
ただ、これはハッキリ言えますが、
その上で狙いをもって累代飼育を行ったとき・・・・
個体たちは雰囲気という名の世界観を表現してくれるもの
だと私は感じています。
このような存在感を欠かしてはならないと、私は信じて累代飼育に取り組んでいます。
言い換えるならば、やっぱりホペイは「形」。
文字数字だけで存在感を現しきれる個体では物足りないのです。
そして、その存在感がハッキリしているほど、
手に乗せたときに個体が表現する世界観は濃い。
そう思っています。
当方の流儀を、もう一つ紹介しておきます。
・腹数を一気に増やしてから、一気に絞り込む
2024年羽化してきた先代♠7.8には、①~⑥の6腹もありました。それが今年度、1腹に絞り込まれています。去年あった類似するものはDX。これは系統樹上では毛色は違いますが、数代にわたるD系統の様々な試行錯誤の末に王手をかけて1腹DX50が誕生していますから、同血統ではないだけで同じ狙いで手数は多かったわけで、それが1つに絞り込まれていったというわけです。
今年はyyii68零式に5腹、MT8.1に5腹ありますが、
今のところ次代には一気に絞り込む可能性が高いです。
実は、先述の「はっきりした選別をする」と「腹数を増やして、その後一気に絞り込む」という取り組みは連動しています。どちらが先ということではなく、2つが混在しているイメージですが、やっぱり狙いは「ハッキリさせたい」ということです。
日頃用いている表現で言うならば、「狙いのゾーン(形状やスペック)に個体たち(発現)を収めたい」です。1手でハッキリした選別ができるなら、そうします。が、そうもいかない、まだ見えないよ…という時もあります。その時には、可視化し情報量を増やすために腹数を増やし頭数の母数を増やします。そうすると、情報が増え個体差もよくよく観察でき、発現傾向もより良く把握でき、次の1手で照準を絞りやすいというわけです。
今年度の♠7.8改は、そのような1つの王手を打ったというわけですね。
ハッキリ勝負に出た。
それは、直観的に存在感があること。
そして、そういう結果を持ってきてくれました。
言葉で綴るのは簡単ですが、血統をつないでいくということはとても難しいです。色々な邪念(笑)との戦いがあります。様々な誘惑(笑)との戦いがあります。世論の声は気になりますし、今のトレンドも魅力的に見えるものです。スペックが高い個体はそれだけで種親にしたくなろうものです。数値が大台に乗っていれば、種親にしないのがもったいなく感じられるものです。その中で、信念を持って手持ちの血統を累代していく・・・・これは中々難しい。その分、付き合いの長い血統は、振り返ればそれなりな物語であることが多いように思います。
そして、良き個体の誕生や、持続的な魅力の表現は、
ブリーダーがどれだけ「美意識の累代」を重ねられるかにかかっているように思うのです。
さて、
今回はここで、「♠7.8物語」を綴っておこうと思います。
要するに”血統略歴”みたいなものなのですが、そこには物語があってストーリーがあります。そして、「ホペイ」の血統には、文化的にこのストーリーも含めて楽しむ・・・というところがあるように思いますので、ぜひ目を通してください。
・♠7.8物語(血統背景の一部)

A160-AG→A7.8(♠7.8)と名前を変化させていますが、
スタートは、
2020年羽化の「GX50-yyii初代顎8オス×セブンオークス購入のA160のメス」です。
オスが成熟した2021年に交配し、2022年に初代A7.8(旧A160-AG)が誕生しています。
A160のAGo(顎)を強化するということで、A160-AGという系統名にしましたが、A160が当時時のホペイであったことから、別物であるという区別がしやすいようにA7.8(♠7.8)に改名をしています(2021年~2022年頃のA160の人気の凄まじさはどう説明しても説明し綺麗なほどに凄かったものでした)。

2022年、初代♠7.8(CBF1)が誕生します。
78mmほど~79mmほど、顎幅は7.8㎜でした。
この顎幅から、血統名がとられています。
当時はまだ顎8ホペイは確認されないような時代・・・
7.8顎というのも、超越スペックだったのでした(今もですが)。
開業前のこと(交配のころは)ですから、飼育規模も今のように大きくありません。♠7.8はあまり数が多くありませんでした。上記のオスを筆頭とし、76㎜~77㎜くらいで、7㎜台の顎を有したもう1オスを準種としてストックし、そのころ強烈な人気を博したA7.8はあっという間に売り切れてしまったのでした。
そして、準種オスが急死したのでした・・・・
次世代の2024年、2年前・・・2022年に誕生したA7.8の2代目が誕生、ショップに並びました。しかし、その背景は1オスだけで累代飼育に挑むという背水の陣だったのでした。オスに種がなかったらアウト、オスが急死したら終了・・・そのくらいの緊張感がある中で、しかし上のオスは6頭のメスに無事に交配し、次世代を残してくれました。しかも、とにかくよく産む。産みの特徴として、採卵セットを何サイクル回しても全然産む数が失速しないという強みがありました、9月を超えても初令投入が続いたのでした。
結果的には6腹も用意ができました。しかし、その6腹は綱渡り飼育で無事に誕生した6腹でした。1オスで射抜いたのではありません。それしか選択肢がなくて、それだけでやり遂げられたのでした。材を割って初令が見えたときの安堵の大きさは今でもハッキリ覚えています。
2024年、顎幅の旋風を巻き起こす


6腹飼育した2024年、①~⑥の腹は、ほぼ発現傾向を同じくして、また、天井も同じくして、7.5㎜以上の大あごを有する個体を多産。驚異の極太顎量産血統となったのが2代目♠7.8でした。「大砲●台目!!」という速報を打ったのが懐かしいです。
上限が凄いのはそれはそれで大切。
ですが、血統としては極太個体が欲しいなら・基部数値が欲しいなら、同血統や同腹でどれだけ太い個体が多いか、そしてその個体たちの大あごはどのくらいのものなのか・・・これが大切です。やはり、血統を見るときには「気になる突出した1頭」より、「同腹複数」を見た方が能力は把握しやすいものです。
このような観点で見て、2024年の♠7.8は当時の相場を超越した基部幅数値を有した個体を多産した超顎血統でした。

2020年頃から着手し、2024年頃からハッキリ改善されてきた上翅・前胸背板・頭部の体表の綺麗さ。これを、超越極太個体が体現し始めたのは、♠7.8も例外ではありませんん。本個体は顎幅が7.7㎜を刻んだ個体ですが、上翅はつるんとしてとても綺麗です。相場越えの数値を有し、相場越えの体表改善を図ってきているという歩みもあるのです。

それでも、まだ誕生したばかりの血統であり、A160という新しい血を入れたばかりの血統でもありました。アウト2代目といえばそうですから、起爆しすぎている個体も出現しました。また、当時の私は「強烈なストレート顎個体を!」という言語にとらわれていましたから、そこを虫は忠実に表現してくれたものの、やややり過ぎな感じがある個体も複数おりました。
顎幅はマックスが8ジャストくらい。これを筆頭として、7.7㎜~7.8㎜が複数、7.5㎜以上は多数という実績でした。


細物のカッコよさ、美しさは筆舌に尽くしがたいものがあり、極太個体の誕生数・その顎幅の高さは一級品。しかし、やや単調さがあるのと、超越個体の仕上がりに少しだけ不安が残る。やや羽の皴が気になり、腹の浮きなどこまか~~~~い所まで見ると・・・・・求めすぎかもしれないが、改善したいところがある・・・・改良したいところがある・・・・。
それが、2024年、2代目♠7.8でした。
2代目でこの成果なので、上出来も上出来なんですがね・・・・
3代目へ・・・直観の根拠は情報量


先に記載した私の手法の一つ、腹を増やして、その後絞り込む・・・・
6腹やりました。多数次世代が誕生しました。
多くを見ました。上澄みから下限までを徹底的に見尽くしました。
♠7.8という血統の理解が深まりました。
いよいよ、1つ目の勝負に出るとき・・・それが2025年交配、3代目へのバトンタッチです。
私は、「6番手もあって・・・これだけスペックや形状については一貫性があるもの、種選別は言葉やロジックより、根拠に基づいた直観でいくべき!」という判断を。
上のオスは♠7.8③
顎幅は7.8㎜の個体で、上に7.9㎜や8顎個体がおりましたが・・・・
存在感とカッコよさが突き抜けていましたので、この1オスに絞り込み。
2026年の羽化個体群の血統構築法にも則っており、
・メス選別で結果を狙う
・能力の優先度を高める
・インラインかアウトライン(および系統交配)かがハッキリわかれている
上記は必ず徹底する。
そうすると、どうしても選べるメスが激減します。
これは、やってみればわかります。
スペック・仕上がり・生育背景・形状・・・・4つを揃えたメスは、やっぱり極上であり上澄み中の上澄み。そういうオスがものすごく少ないように、そういうメスもものすごく少ない。私は、一旦は腹数を増やし手広くやりますが、勝負に出るときには1腹2腹に絞り込みます。また、累代もインライン・同腹兄弟姉妹の交配を優先する傾向が強まると感じています。
※余談ですが、どれだけ産むかはどれだけ丁寧にメスを1年飼育したかにかかっていて、でかいメス太いメスごついメスも、目に見えるところにおいて徹底的計画的に管理をすると応えてくれるものです。多数メスをストックして管理が分散して薄まるよりは良かったりします。
2026年の羽化個体



2026年、いよいよ、「多数飼育の2024年2代目」→「究極の選別の果てにある3代目」が誕生してきます。交配は24♠7.8③オス×24♠7.8③メス、同腹兄弟姉妹交配累代純増です。
同腹交配にした理由は、直観をぶらさないため。ブリーダーがぶれないことも大切ですが、虫がぶれないような交配にすることも大切。系統交配は、やはり同腹交配と比較するとよい意味でも悪い意味でも振れ幅を生じることが多いです。
勝負に出て、必ず直観に突き刺さる個体を射抜きたい。
この精度の高さまで詰め切ったのが今年度の♠7.8、とても数が少ないです・・・
※この手法は、今年の68零式にも適当されていますよね。
【改善】
そして、そういった個体を射抜いたのが今年。
超越個体を1/1で確実に射抜いており、不全はゼロ。
絶対無理でしょ・・・と思った蛹も完品になりました・・・・
【改良】
加えて、上の個体のように、「もはや言葉にならない・・・・」ような個体が誕生。それはストレート個体なのか、ロング個体なのか・・・そんなことより、とりあえずヤバい、凄い。そういう抽象表現が一番しっくりくる。うん、確かに直観選別の先にあるから、直観的に刺さる個体が誕生したというわけか。
とてもとても「予想通り!」とは言えないような怪物を眺めながら、
「確かにそうだよね」と思ってしまう・・・・
それが2026年の♠7.8改です。
主観では、25X、KTX、KXXすら超えている超越血統です。
♠7.8改
2026年6月25日羽化
体長:70.4mm
頭幅:未計測
顎幅:7.2mm

2026年5月下旬、ちょうど蛹の公開をいよいよストップしたころ・・・・(羽化が重なってきて、粉を吹いた後の蛹の撮影まで手が回らなくなってきたころ)・・・・
異次元の異形蛹が誕生しました。蛹化直後の様子は上のように撮影していたのですが、その後の様子を撮影しなかったのが本当に悔やまれます。
ご覧の通り、顎があまりにもデカい。胴よりもはるかに広い幅を摂り、頭よりもずっと広い幅をとる。おかしなくらい胴が細く見えてしまう・・・・
そんな蛹が誕生したのでした。
上の写真は膨張前です。
膨張後を想像してみてください・・・
余りの異質さに、「こりゃ、いけないだろうな~」・・・と半分あきらめ気味で迎えた羽化。本個体は平然と仕上がってしまったのでした・・・・









これはささやかな憂いですが、
このところホペイを正確に見られない方が増えているように思っています。なんとなーくゴツゴツして、いろんなところがボコボコしていて、なんなら多少パカったりしている虫に可能性や未来を感じてしまうといいますかね・・・・
上の個体は異次元の顎怪物ですが、
体表が綺麗で均整がとれているからこれをあまり凄いとは思わず・・・・・これよりもほっそいけど、ゴリゴリバキバキ皴皴パカパカな個体に夢を抱く方が多そう・・・・
また、過剰に上半身が膨張して、人差し指が親指みたいな太さに写った写真の個体が、実在すると信じている方がいらっしゃいそう・・・・。
いろんな理由があるでしょうが、一つはスマホのオート変倍・補正機能由来なんじゃないかなと思っています。映え感が強くなります。1倍でも上半身はでかく写り、それ以下の倍率で撮ると極端に上半身が強調されます。
後は市場のウソかな。
それが仕上がってないのに、それより上は仕上がってないでしょ。
仕上がったヤバい個体を見せられないのに、販売先でそういうのは出ないでしょ。
みたいなね。
なんだか、●ik●okみたいになっちまったよね・・・
と思うことがあります。問題発言だと自覚しています、先に謝罪しておきます。悪意はありません、ごめんなさい。TikTokの楽しさもそれはそれで応援しています・・・・。それをホペイの鑑賞というせまーいせまーい世界に持ち込んだら・・・という話です。
やっぱり、こういうことを言ったら凄く怒られそうですが、でも、補正修正ありきの写真がウケる時代になっちまったよね、と思います。
そのようなアートが・・・・昆虫への興味関心が集めてくれるのは喜ばしいことですね。愛好家あっての賑わいですし、愛好家あっての盛り上がりであって文化の開拓であってすそ野の広がりですから。私も、個体のパンチ力を伝える際に、このスマホの機能を活用することがあります。ですから、一概に全部を否定しているわけでは全くもってありません。
変倍がかかった画像と、真実の姿に近しい画像が混在し、また、同じ土俵に乗せられていることに違和感を覚えるのです。そして、その結果「真実の姿」を見られなくなるのは別問題なんじゃないかな、と思うのです。
今年も極めて僅かな方には実物を見ていただいています。その中でこんなコメントを頂いたことがあります。「これ、ヤフオクみたいに撮ったらヤバいんでしょうね(笑)」
毎年、「ヤフオクで買ったら、悪くはないんだけど、写真とは違うんだよね…特に内歯と外歯のあたりが・・・」なんていう相談をもらいますが、うちにそれを投げられてもね・・・という気持ち半分、でしょうね・・・という気持ち半分です。
iPhone撮影で、実物に忠実に写るのは×2倍です
1倍アンダーの撮影で上半身が大迫力に写るようになった今日この頃、特に個人の感想ですが、iPhone13付近からiPhone17以前のカメラは虫を盛るのには優秀ですね。17以降から、また盛れるのは盛れるけど、ある程度自然に写って、また、変形したところはなんとなくそういう雰囲気になるような写りになったように思います。13~16が、ナチュラルな雰囲気でしれっと盛れてヤバいね、と思っています。プラスの意味でもマイナスの意味でも、です。
さて、このように1倍で撮るともう盛れてしまうのがホペイです。スマホ開発者がドルクスホペイの撮影を視野に入れてカメラの開発をしたとは思えませんので、たまたまその恩恵にあやかっただけだとは思っていますが。
いずれにしても、その結果、スマホ越しに虫を見てSNSに連騰する文化が定着している今日この頃、もう肉眼よりもスマホ越しに虫見てんじゃねーかなと思うくらいには、ホペイの個体や形状を正確に把握できない方が増えてきそうです。
まぁ、それは趣味だからね、楽しみ方は人それぞれ。
でも、私が憂いているのは、「だから実物は表に出さない」という方が増えそうだということです。実際の虫がそんなに炸裂したフォルムではないのは自覚しているから、スマホで盛った写真をアップして、実物は見せない。そういう方が増えていそうです。要するに、バーチャルな世界観が更に強まったという感想です。
実は、これについては私は2024年、2025年付近からすでに先読みして言及していましたよね。バーチャルな良さよりも、実物の良さで虫を語りたい・・・と。
今更、後出しみたいに愚痴っているわけではなくて、やっぱりそうなってくるよね、という感想です。だから、コンテスト系の敷居は上がっているかもしれないと思っています。「写真はよかったんだけど、実物はね~・・・」という方がいらっしゃるんじゃないかな、と。
最終的には、いろんな加工もされてくる可能性が高いぞ、と思っています。体表をスベスベにしたりね。すでに指紋がない方がいらっしゃるから、”たぶんとんでもなく追い込んだ虫活で指紋がすり減っちゃったんだろうな~”と信じつつ、本当に美肌ですね!と思っています。
再三ですが、変倍に”限って”は悪く言っているわけでもないんです。
やっぱり、憂い・・・ですね。
●●なべきじゃない!!と断定しているわけではなくて、「う~ん、色々思っちまうよね~・・・」ということです。
自分的には、みんなが盛ってるなら盛ったほうが楽しいと思います。無理に頑張って面白くないよりは、です。郷に入っては郷に従え、みたいなところもあるでしょうしね。
ただ、ホペイは形で勝負な世界だから、販売譲渡・品評・・・・この2点においては、形状が正確に表現されており、第三者が見たとおりの形状に近しこと・・・これはとても大切です。そのようにしないと、思ったのと違う発現を有した虫を累代することになりますから、形状追及の精度が落ちます。すごいしょぼいの問題ではなく、精度の話です。
今後どうなっていくのかな、と思いますが、
・変倍や難癖をつけられない範疇の盛った撮影&加工は進行する
・細かな形状の違いよりも、汚くて分かりやすいパンチ力が評価される
・あるいは、盛って撮影したときに盛りやすい形状が増える
・均整やバランスといった虫の安定感が損なわれ不全が増えそういった血が衰退する
こんなことになるんじゃないかなと思っています。
だから、やっぱり形状追及の愛好家は、よく肉眼で見て、個体たちを正確に見られる目を守り、個体たちの細かな違いに気づける目を養っていくようにするのがよろしいかと思います。
個人の自由は個人の自由ですが、あまりにもこれを連呼するとただの免罪符になります。我々は形状追及に取り組んでいるわけです。周囲の評価がどうかは問いませんが、形状を追及するなりには形状を見て理解する当たり前の能力を失っては上手くいきません。
少し昔話をすれば、
じゃあ昔はどうだったのかというと、これは逆にね・・・
逆に、カメラの性能がひどすぎて(笑)、昔は昔で肉眼で見た感じに写っていたかというとうーん。そうあるように努力している飼育者様は多かったですよ。
なので、私も昔も、「これ、実物はこんな感じだろうな・・・」と脳内補正をしていました。
だから、これは今だけの問題かと言われたらそれもそうでもないのです・・・
が・・・・・。昔と違って、虫を良く見せるための補助輪は確実に強化されている印象で、特に上半身でっかちが良しとされるホペイに、iPhoneなどに搭載された上半身盛り効果は写真写りの面ではプラスに働くことが多いと思います。本当にそんな虫がいたらヤバいよね・・・と。
そして、そんな補助輪ありきの目で虫を見て選別して目標を立ててしまうと・・・いつか実物では勝負できない補助輪ありきのレベルに、飼育個体たちが着地してしまいそうです。
究極の”!”を追及する我々としては、
やっぱりそこは趣味として拘り抜きたいですし、
なんといってもこだわりを形(実現)にしたいですよね。
バーチャルな世界でなしに。
今回ご紹介の個体は、圧倒的顎の爆発感を有する個体。
こういう、
盛らなくても盛った虫がちゃんと実在する。
実物がそもそも盛り盛り増し増しで、
だけど綺麗な虫はちゃんと存在するのですから・・・・。









