【26本店ストック個体No.9】GX50-MT8.1
- YY

- 7月1日
- 読了時間: 10分
「本店ストック個体」で紹介するのは当店のストック個体(原則非売個体)です。
販売個体はショップページでご確認ください。
流通が極めて少ないスペックを有する個体には計測動画を付属させますので、計測の様子まで気になる方はご確認ください。血統の背景や生い立ちの詳細は以下の動画でご確認いただけます。デジカメ撮影です(EOS-RP:Macro IS STM)、肉眼で見た時と同じ形状に写るように努めております。
【2026年の血統コンセプト】
形状追及の年、偶数年の2026年。
全血統に共通するコンセプトは以下の3点です。
①累代飼育が楽しいこと
⇒健全健常で能力が極めて高いこと
(完品羽化能力:6月27日時点の実績は母数約260頭に対し完品羽化率98%超:98.46%)
数勝負ができる。多数飼育した分多数良い個体が生まれる。
②存在感を絶対的に表現できること
文字通り大あご以外の「スタイル」において唯一感を示せる。
品評に強い映え感を有す
③自由度の高い血統であること
インライン交配・系統交配・血統交配(アウト)両方での使い勝手が良い。
スペックブースト能力・特殊形状成立&羽化力の向上
【2026年血統系統ラインナップ紹介】
以下動画で当店の今年度の各血統系統の詳細をご確認いただけます。
↑クリックでリンクが開きます
本ページでは以下の個体を紹介いたします。
【生体情報】
◆種類:ホペイ/ホーペ/ホーペイオオクワガタ
◆学名:Dorcus hopei hopei
◆産地:福建省北峰
◆累代:CBF1(24GX50-yyii8.1F➁×24GX50-X9①)
◆血統名:GX50-MuTant8.1
◆グループ:GX50-MT8.1
◆系統番手名:GX50-MT8.1⑤
【血統内訳】
およそ以下のような血統を内訳としています。
※当店の単位の基準で記載。記載の目的はきちんとしたホペイ種であるという信頼が持てる単位での血統ブレンドを示すことです
→交配において重複する血統や系統があり、またそれらの呼び名がものによって異なる場合があるため、末尾に”等”と記載(例:M127→張飛、A160→張飛;このように枝葉で呼ばれるものとグループで呼ばれるものが混在するため、それらは統合して表記することがあります・・・・この例では”張飛”。※ただし、レジェンド番手のようなものは別枠で記載する場合があります(例:A160))
※記載している以上の情報を個人単位で提供は致しません
・TP:E
・HO8
・劉備
・張飛
・皇帝
・TT2A
・SAX
・極峰
・等
【血統説明GX50-MT8.1】
・コンセプト
24GX50-yyii8.1F➁×24GX50-X9①
当店の自家繁殖血統同士の血統交配1代目CBF1です。
「ボディーでの絶対的差別化」をコンセプトとしております。
”好みは人それぞれ”といわれるなりには、ホペイにおける形状差別化は容易ではありません。いろんな形があってよいわけですから。加えて、形状での差別化は年々難化しているというのも当店の見解です。難化の理由は複雑化と多様化です。
・スペックでの差別化の難しさ
実はスペックでの差別化は容易ではありません。圧倒的超末端クラスは話が変わってきますが、それ以外については見どころと好みが人それぞれという理由から差別化が難しいのです。同じ顎幅7.0㎜でも、体長が違えば比率が変わります。巨大な個体の顎幅7.0㎜を、中堅程度の太さと見る見方もあれば、大台は大台という見方もあるわけです。また、大型個体になると成立の難しさ(飼育の難しさ)が高まるということも加味してみる必要があります。81㎜で顎幅が7.2㎜の個体というのは、顎幅比率はさほどでもないものの、それだけのトータルスペックを揃えた個体という観点からでは飼育難易度が高い個体でもあります。
・形状での差別化の難しさ
ホペイの顔、とも言われる大あごの形状は多様化しています。それは、極太顎の個体群においても、です。2015年前後では、「7㎜顎というのは、基本的にストレート」と言われておりました。太くなるのに適して、また基部数値を稼ぐのに有利な形状がスペックの先駆けとなるのはそういうものです。しかし、今や7㎜台の大あごはストレートに限ったものではなくなっています。湾曲、顎先が入った個体、ショート・・・様々な形状での極太個体がいます。太顎個体群ですら、形状の自由度を拡張し始めています。現在流通するホペイの顎形状は、多様であるといえるでしょう。
上記のように、”好みは人それぞれ”×”流通する個体の形状は多様”というのが現在のホペイの世界。されど、その中で毎年スポットライトを浴びる個体はいるわけで、番付を意識していようがいなかろうが、やはり傍観者による優劣・・・とくに「これぞ!」という個体は毎年なんとなく存在しているものです。
一体、どこで差別化が図られているのでしょうか。当店は、以下の3種にその差別化の可能性を分類しました。
・圧倒的スペック(比率などではなく、計測値そのもの)
・極端に希少な形状(かっこいいかどうかではなく)
・奇跡のプロポーション(スタイル・美しさ・バランス)
この中で、狙って撃ち抜けるのは2番目。
特に、ボディー・・・ボディーが違う個体、それは、顎がどのような形だろうが存在感を示せるのではないか!?
成立難易度が高い超肉厚超立体的なカブトムシボディーの連続性を狙い、大あごの形状に関わらず存在感を示すことができ、また、SNSなどで紹介する写真写り・・・映え感が良い(有利)・・・これがMTのコンセプトです。形状が特殊な変異個体を狙う。まさにミュータントを狙ったというわけです。
・血統構築の背景
当店は本シリーズ「2026年本店ストック個体」を更新している6月下旬~7月の頭が当店の交配のシーズンになります。そう、当店は交配の時期が遅いのです。理由は簡単、後出しじゃんけんをしたいから。詳しく知りたい方は血統紹介動画をご覧ください。羽化個体を見て、得られることがあるのです。不眠不休の立ち合いで得た情報や手ごたえは、本年度から活かしたいものです。
2025年、衝撃的な個体が誕生しましたね。
DX50のハンバーグです。
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おそらく、yyii68初代と同等の衝撃。
圧倒的存在感の個体の誕生に、DX50は一躍時のホペイになったものでした。
さて、このハンバーグ形状の個体は4~5頭蛹で控えていたのですが、いずれも若干の不具合を生じました。現在種親として活躍している本記事で紹介の個体のみ、一切の不良なく健全無敵に仕上がってきたのでした(翌年のDX分まで交配しても非常に重くものすごい力を有するド健全な個体)。
レジェンドとなったハンバーグの顎基部幅数値は6.9㎜・・・・昨今の大台は割っています。超大台には遠く及びません。しかし、多くの巨大極太個体群を差し置いて圧倒的な存在感を示している(今も)ことに間違いはありません。
これだ!
この圧倒的なボディー・・・。広大でとんでもなく分厚い前胸、幅広なだけではなく、ハンバーグのように分厚い頭部・・・このような、圧倒的に”違う”ボディーは、絶対的な差別化を図れる1つの道なのだ!なぜなら、顎の形状も体表の質感も関係ないのだから・・・・。
2025年DX50として存在した強烈肉厚個体群・・・それを、ド健全で美しい体表の仕上がりで体現する。それを、2025年にやはり行った不眠不休の立ち合い・・・・そこから得られた情報を総動員して実現する。これがプロジェクトMTです(ミュータント:変異個体量産プロジェクト)。
種親として白羽の矢を立てた血統はGX50-yyii8.1F➁。
実は、特殊yyii形状、およびその先に至るような特別フォルム発現の兆しを最も強く見せていたのはyyii8.1系。2022年2代目のころからその兆しは確認できていました。
その中で、種親として白羽の矢を立てたのは1オス。
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MuTant化の可能性を最も示唆していたのはNo.40。実は、No.42も候補でした。No.40をメインの種親MTとすると、No.42は淳種JTという管理でした。しかし、当店はメインの種オスに種ありを確認すると、MuTantプロジェクトのすべてをメイン種オスであるNo.40に掛けました。ショップとしては、複数オスを種親にした方が安牌を取れそうなものですが、こういうヤバい橋を渡るためにこその情報収集、立ち合い尽くしでもあるわけです。このメイン種であるMTからの名前をとって、MuTantとMain種からMT8.1と命名するに至りました。
これに加え、本血統はアウト交配のCBF1です。
メインの種オスNo.40に交配したのは、24GX50-X9①。
スペック面ではXU2の方が実績は上でしたね。しかし、系統交配というややアウト交配寄りの交配を行わず、2018年から同腹兄弟姉妹同士の交配累代純増インライン交配で繋いできたX9番の安定感に当店は絶大なる信頼を寄せていました。2020年に苦労を乗り越えていたというのも大きいです。アウト交配で精度を高めるにあたっては、濃血であるというのは大きなアドバンテージなのです。そして、三番手あった9番系統の中から9①のみをセレクト。すべての兄弟を確認し、僅差でありこそするもののおそらく最も能力が高い・・・という定性分析を行っていたからでした。
No.40の超発現を、X9①という様々な困難を乗り越えてきた最強成立能力血統をブレンドすることで、難なく成立させることを狙ったというわけです。まさに、6年ほどの歳月をかけていなければ浮かんでこなかった先見の明でしょう。
結果は、虫たちを見てください・・・の一言。
今年の最高傑作です。
有言実行そのものの個体群をぜひ楽しみにご覧下さい。
【数値実績】毎年原則完品をカウント
※高スペック個体は多数おりますが、今年度はスペックを数えておりません
※形状追及の年であるため
※本血統のマックス顎基部幅数値は7後半だと思われます。
※全系統昨今最強クラスのスペックは望めますのでご安心ください
→いずれ「26本店ストック個体シリーズ」でご確認いただけます
※不全は全腹中1頭のみです
GX50-MT8.1⑤
2026年6月7日羽化
体長:74.5mm
頭幅:28.3mm
顎幅:7.5mm
縦横比率:37.98%(37%が妖怪比率といわれていました)









2026年、たぶん唯一・・・・くらいの「やっちまった」個体。
6月7日の夕方、ふとMVP蛹管理倉庫の方を見ると、「5月8日蛹化」のラベルを発見・・・・。
サー・・・っと血の気が引きました。
蛹化から、およそ1か月マイナス1~3日で羽化するのです。
当方MVP管理蛹個体群の上位個体が踏み込んでいる領域は超越領域です。能力が上がっているとはいえ、立ち会う必要が出てきます。大あごも、多くの方が「壁」とされている7.4㎜を超えてくる個体も少なくありません。
もし、すでに羽化してしまっていたら、もしかすると・・・・
焦りつつも慎重に重なっているケースをどかしてみると、蛹の褐色ではなく、まだ頭を持ち上げない真っ白な姿が目に入りました。「羽化している!見逃してしまった!!」ケースは結露していて、羽化していることは分かるのですが、はっきりと内部が見えません。
蓋を開け、視界に飛び込んできたのは背面をまるで1枚のパーツのようにがっちりと閉じて鎮座する超幅広個体・・・・・!!
6月の上旬といえばまだ羽化ラッシュの前半も前半、その後各血統の能力向上を目の当たりにしていくことになるのですが、この頃はまだ各血統系統の能力を確認する前。そんな頃、私はこれまでコツコツ地道に積み上げ磨いてきた能力向上の恩恵を痛感させられたのでした。
7中盤クラスも放置でいけるし、
上翅の美しさが余裕すら物語る。
撮影をしてみると、今度は「やはり!」という感情が。
過不足内撮影・・・それが当方のモットーではありますが、でも不足もないようにカッコよくは写してあげたい。コンテストにエントリーされたことがある方はお分かりかと思いますが、各個体のチャームポイントをいい感じで写すのには骨が折れるもの。
でも、MTはいつも数枚でOK。
カメラの角度が斜めったり、虫が急に動かない限り・・・
とりあえず水平に撮っておけば映えます。
どこかを誇張する必要もありません。
頭も顎もバルク感も、個体がしれっと主張してくれます。
これぞバルク感、立体感の成す業。
懐かしいですね・・・・2025年の夏、展示会のころ、私はごく一部のお客様には少しだけリークをしていたのでした。2026年は、バルク感を狙いますよ・・・と。









