top of page

26年羽化韓国Bino飼育の記録

執筆者の写真: YY
YY
1 日前
読了時間: 38分

更新日:27 分前

※2026年9月21日更新開始

※2026年9月21日17:00大型血統No.1まで更新完了

※2026年9月21日19:30大型血統No.3まで更新完了

※2026年9月21日21:28大型血統No.5まで更新完了

※2026年9月22日14:55、大型No.12ラストまで更新完了、WF1更新開始

2026年9月22日17:53更新完了


◆背景◆

2025年には、「WF1(Wildから採卵)」「WF2希少産地」「Wildから数えて4代目希少産地(アウトラインCBF1)」、「極太血統物」、4種の韓国産オオクワガタをブリード、以下にまとめて紹介を致しました。



↑クリックでリンクが開きます


4系統、それぞれ異なった累代の深度の系統を、それなりにまとまった数、飼育をしたのが2024年採卵~2025年羽化の韓国産オオクワガタの飼育でした。




そして今年度2026年には、2系統の羽化があります。

色々通関させましたが、ブリード予定の希少産地のオスが死着するなどあり、結果的に以下の2種2腹の飼育をするに至りました。



1.WF1(希少産地ではありません)

2.2002年発祥の大型血統


昨年1年思い切り飼育をしてみて・・・2025年はご存じの通りホペイが抜群の成果を出した年でもあり、本来はホペイの飼育が更にキャパを圧迫してくるのですが・・・・・それでも韓国ビノは外せない!という熱量を残してくれたのが韓国産オオクワガタ。


今年は去年とは一味違ったレパートリーが並びますので、それぞれ非常に数が少ないですがぜひ楽しみにご覧ください。



なお、予告としてアップした「ホペイフリークの自己満足日記」は以下の記事になりますので、こちらも是非ご覧ください。



↑クリックでリンクが開きます



◆日本産Binoとは似て非なるBino、それが韓国産オオクワガタ◆

「日本産となんとなく違う」「ホペイっぽさもある」といった声も頂いていますが、当方の見解としては「確かにそうであり、また、そうであろう」というもの。ホペイ専門ブリーダーの当方から見て、韓国産オオクワガタはホペイとは違った形状をしているように見えます。Binodulosusに分類こそされるものの、海を隔てているなりには日本産のオオクワガタ:日本産Binodulosusとも何となく違った発現傾向があるように感じられます。やはり、大陸~半島のオオクワガタのテイストを、言語化はできないものの感じずにはいられません。


もし、より専門的な研究がなされたのであれば、日本産Binodulosusと韓国産Binodulosusには何かしらの違いがあるのではないだろうかと感じます。まぁ、日本産のオオクワガタも昔はDorcus curvidens hopei、ホペイもDorcus curvidens hopeiと、今とは異なった分類をされていたわけですから、やはり研究が進めば見えてくるものもありそうです。こういう開拓の余地を、半島~中国東部のDorcus Hopeiには感じています。HopeiとBinoの境界線を明瞭にすることは難しそうですから、移行帯のようなものも見えてくるのかもしれません。


生体を手にしてみると、気性や爪の強さといった、実物を手にしてこそ分かること・・・・こういった虫の性質や気性も、やはり日本産のBinodulosusと比較して違う・・・と感じるところもあるのが韓国産オオクワガタ。


2000年頃からのホペイの爆発的ブームや、日本産オオクワガタのレコード含めた大人気のはざまにあった朝鮮半島のオオクワガタ(韓国ビノや北朝鮮ビノ)や、あまり内歯と外歯が重ならないような中国ビノおよび中国東部のホペイ・・・・このような、なんとなく人気の間に挟まれてしまい、結果的にニッチなゾーンになってしまった種の一つが韓国ビノなのかもしれません。



◆韓国産オオクワガタは小さくない◆

さて、韓国ビノは小さい小さいと言われている印象がありますが、正直なんとなしに出来上がってしまった先入観やうわさが横行しているものというのが当方の見解でして、WF1で73㎜の飼育が成功しており、WF2やWildから4世代目の個体群からも幅広大型が誕生していますので、実際、サイズ感についてはあまり日本産オオクワガタと変わらないもの・・・・というのが現状の当方のサイズに関する見解です。


稀に流通する北朝鮮産オオクワガタと比較し、大型になると言われているのが韓国ビノ。確かに、流通する北朝鮮ビノは大きくない印象がありますし、そのような記載も見ます。これについては非常に興味深い所です。中国の福建省付近では非常に大きな(80㎜付近)のホペイが得られていますから、そこから東部へ向かい朝鮮半島付け根付近でいったん小型化し、半島先端で再度大型化するのでしょうか。関係ありませんが、半島先端で大型化するボウソウマイマイというマイマイカブリの例がありますので、島扱いの半島では中部と先端付近で発現傾向がガラッと変わることはありえるのかもしれません。


話を元に戻して、韓国産オオクワガタが「小さい」という先入観を持ってしまっているのは、

・オオクワガタの大型を飼育できるオオクワガタガチ勢があまり手を出さなかったこと

→日本産orホペイ、みたいな飼育をして、自分の血統管理をすると3種飼育は難しかったか

・その結果流通する韓国産オオクワガタのサイズが小さい

・北朝鮮産オオクワガタと一緒くたにされてしまっている

・レコードではビノ扱い、日本産には太刀打ちが難しく、サイズ追及をされていない


このようなことに起因するのではないかというのが現状の当方の見解です。

結論だけ申し上げるのであれば、飼育した感覚からは、日本産オオクワガタの累代が浅いものと比較してさほどサイズには違いを感じない・・・

くらいの、十分なサイズ感があるのが韓国産オオクワガタです。





◆オオクワガタファンを虜にするのはやっぱりオオクワガタ◆

ホペイ専門ブリーダーである当方は、いわゆる「オオクワガタブリーダー」です。飼育入門種ともされるオオクワガタは、なかなかに特別独特な存在であるといえましょう。クワガタ飼育文化は、オオクワガタの飼育から始まったと言えそうなほど、クワガタ飼育の文化に火をつけたのがオオクワガタでしたね。そのころから30年ほどが経っていますが、今でもオオクワガタ専門採集家の方々や、オオクワガタ専門ブリーダーの方々がいらします。私も、たまに違う種を楽しんではいますが、いつも飼育規模の90%以上はオオクワガタの飼育が占めています。


そんな当方にとって、飼育をしてみた韓国産オオクワガタは、やはり”オオクワガタ”が持っている「本種特化ブリーダー」をくすぐる魅力を十二分に持っている種。日本産オオクワガタと中国産オオクワガタ(ホペイ)が、言語化は難しいにしろ、確かにと周知されるほどには違いがあるように・・・韓国産オオクワガタも日本産オオクワガタ・中国産オオクワガタ、いずれとも異なる雰囲気や特徴を持った、”沼”であることはまちがいありません。


本種の飼育の可能性を開拓するのは実に楽しいもので、まだまだ”ああだこうだ”と言われていないジャンルです。例えば、ホペイでは全部のホペイがそうではないにしろ・・・・内歯と外歯がともに前方を向く傾向の強さや眼上突起の鋭さなどがさもありなんな特徴とされることが多いですが、韓国ビノについてはそのような”噂(笑)”すらありません。


・なんだか小さそう

・日本産と同じなんでしょ


という、それこそ「飼育をしていない、見てもいない」方の先入観がイメージを決めていそうなくらいです。この、分かったようなことを言われている割には全然把握がされていない種・・・・の飼育開拓には、とても新鮮な面白さを感じます。


飼育をしていると、確かに”何となく、韓国ビノっぽい・・・”と思う瞬間が増えてくるのです。そして、今年度も2系統の飼育を行いましたが、新成虫を見ると、

・おお、韓国ビノっぽいね

・日本産・ホペイと比較してやっぱり違いはあるね

という感覚を覚えます。


コンテストも行いますので、これで更に多くの韓国ビノが表に出てくるものでしょうが・・・・。やはり、今飼育をしていけばいずれ”今”が韓国ビノ飼育の創成期になりそう・・・・というような、大きな存在になっていってくれそうな韓国ビノ、今年度飼育の個体たちをここにまとめて紹介していきます。







◆管理系統名KL:Korean-Large◆

血統背景等:

産地:韓国 忠淸北道 論山

累代:親CBF1、羽化個体CBF2

2001年~2002年を由来とする血統ものです。本大型血統は由来が2001年頃ですから、24年~23年程の累代の歴史を持つ血統ということになります。世代としても10世代以上進んでいるような血になります。


【種親となった大型個体81.5㎜】

本個体は体長81.5㎜、大きいです。また、メスも50アップ(50.4mm、50.8mm、51mm、51.5mm)と巨大でした。複数メスを入手しておりますが、産み渋る腹が多く、その中で1腹が飛びぬけて沢山産みましたので、1腹のみの紹介です。


全然関係ありませんが、2025年は幼虫購入の森田Goldを2オス飼育しておりまして、23gくらいで到着した幼虫たちが、ともに35gクラスに達し、大きな成虫として羽化をしました。もっと数を抱えれば40g級も見られたのでは?という・・・大きくなりやすそうな幼虫たちを見て、”やはり、大型飼育も面白い!”と感じたものでした。


この経験から、韓国産オオクワガタの”大型血統”の飼育には大変ワクワクしたものです。いったいどのくらい大きくなるのか、やはり日本産の大型血統たちには適わないのか・・・・。


色々聞いてみても、韓国には「血統背景を日本のオオクワガタほど細かく記録していく文化がないこと」「レコードのような、存在する最大サイズが明確になるようなシステムがないこと」などから、ハッキリ”今の最大はいくつ”というのが分かりませんでした。


なんとなく聞けたことは、80㎜は超えるが、85㎜に達するかどうか!?というようなこと。親となった81.5㎜は相当な大きさに感じられますが・・・・・大型個体を狙い続けた韓国産オオクワガタの血統ものとしては、大きいのか、それとももっと上があるのか・・・・一体何分の一くらいでこのような個体が出てくるのか・・・などは分からないことだらけ。


大変期待をして採卵セットを組んだのですが・・・・・全♀中産んだのは1メスだけ・・・。A,B,C・・・と番号を振ったのですが、特にメスの形は見ずに番号を振りましたので(自分で仕込んでいないので、本命を決めてコケたら本末転倒ですから、全♀セットしました)。危ない所でした、選別するのは次世代からですね。

PS:幼虫の卵巣斑は軒並み明瞭であったため、しっかり仕込めばよく産みそうです




それでは、以下に羽化個体を紹介します。



【2026年羽化個体一覧】

当方は血統屋さんですので、個体群という血統or血統or腹を示してから、群を見て興味を持ってくださった方にご購入いただければと考えております。今回この記事で、羽化個体をすべて公開しますので、ご覧いただき、サイズの傾向や形状の傾向などを把握したうえでご興味を持たれた方は購入をご検討ください。

※販売は、9月26日(土)午前10:00解禁予定です


なお、本血統は「大型血統」として扱いますので、小型個体の販売は行いません。

※次世代で大型を望める期待値が高いもののみ販売

※ブリードを目的としないのでタダでくださいという声がたまに届きますが対応致しません



No.1 ※最大個体

幼虫最終計測体重34gから

体長:83.0㎜

頭幅:29.1mm



WF1、WF2、ワイルドから4世代目、6~7世代目クラス、10世代以上累代が重ねられたものと、それなりに母数を見てきたうえで・・・この形状は、韓国産オオクワガタの複数の血統で見られたタイプの形であると言えます。


外歯はストレート気味、開くと顎先が前を向くのだけれど、内歯は滑らかにカーブしていく。なんとなく湾曲に見える割に、意外とストレートにも見えるという独特の形状が昨年度の飼育のKBの親(WF1)なんかでも見られていますが、そういうタイプの形状です。


親にそっくりな個体です。

幅広でのっぺりしており、上翅がアンテのようにテカテカ。


本血統では赤みを残す個体が多くみられています。本個体は、やや赤みがあるもののそこまで赤みが強いタイプではないように感じますが、それは更新を続けながら最終的に相対的にどうなのかを皆さまに見ていただければと思っております。


これより体重が重い個体がおりましたが、それよりも体長・体格の両方をとりました。今年は血統紹介動画でもご説明しているように、菌糸瓶飼育の最後の最後で失敗をして還元率を下げてしまっておりますので、2025年なみの還元率の高さで飼育ができていたらと思うと、確かに85㎜近い個体は見られたのではないかな・・・・と思われます。




No.2 

幼虫最終計測体重36gから

※前蛹ウェイトも最大、26g

体長:81.4㎜

頭幅:27.8mm

ものすごい体格の個体です。幼虫時の体重は兄弟中最大、前蛹ウェイトも最大でした。No.1には、それでも体長や頭幅の計測値で後れをとりました。


が、その分、ものすごいガタイの良さと体の分厚さで、並べてみると迫力負けはしません。種親とほぼ同じサイズですが、最大値は81.5以上とれるので親超えをしている個体でもあります。


このように、体長や頭幅への還元率が低めな個体はメタボな個体であるのでは?という懸念がよぎるものですが、裏面の画像でご確認頂けるように上翅が腹よりもよっぽどゆとりのある個体で、羽化力も抜群な1頭です。


意外と、これはこれでナチュラルなのかもしれません。

下は2025年羽化のKW-Bですが・・・・

ガタイこそ違うものの、意外と似ている
ガタイこそ違うものの、意外と似ている

これを巨大化させたら、いろんなところが太く厚くもなって本個体に近づきそうなものである。特に体幹・・・ボディーバランスはそこそこ似ている。


上のWF1もそうだが、本個体は大あごも太く、立派。もちろん、極太血統ではありませんので6㎜アンダーかな?と思われますが、全体的に分厚くて立体的で立派な大あごをしています。


腹が赤い個体です。照らすとかなり明るく赤くなります。


幼虫が大きくなるポテンシャルは記録の通り。やや短めな大あごと、湾曲の強めな内歯がとくちょ的です。ガタイが良くどっしりした重戦車チックな個体・・・・・また、いかにも1つの韓国ビノチックな発現を忠実に行った個体・・・・そういうオオクワガタが好きな方には突き刺さる個体でしょう。




No.3 

幼虫最終計測体重31gから

体長:81.1㎜

頭幅:28.0mm



スラーっ!とした大あご故にか、幼虫最終計測体重のわりに体長がとれている個体。頭部や前胸が厳つく、ゴツイ。上翅はアンテチックにテカテカ。親個体の上翅もテカテカでしたが、このようなテカテカつるつる上翅の個体が複数出てきました。


赤みはまぁまぁ、肉眼で見ると、光を照らさなくともなんとなくあずき色に見えるくらい。


さて、これは個人的な主観なのですが、累代が非常に若いうちは、あまり発現傾向に違いをはっきりは感じないもので、これがある程度累代が進んできて、何かしらの追及を行った場合(大型や極太、特定の形状を狙うなど)、個体差がそこそこはっきりしてくるという傾向が強いように感じています。極太血統などが分かりやすいですが、極太個体もいれば、逆に極細個体も出てくるわけで、極太血統になっていくほど、実は極細という言葉上対極にある存在が同腹で目立ってくる・・・要するに、ばらつきを感じ始めるということですね。


そして、これが更に累代を進めていくと、この系統ではこのような発現があるもの・・・というように、最終的に完全固定完全金太郎あめ状態(相似個体のみが出現する状態)は難しいのですが、個体群として得られる個体がつかめてくるといいましょうか。


韓国ビノ大型血統は面白く、これまで飼育してきたWF1やWF2、5代アンダーの血統や、太物で見られたいくつかのパターンがハッキリ見られるような血統になっています。


今のところ、私が確認しているタイプは以下のようなもの、

・上半身がゴツク頭も眼上突起や眼下突起がゴツゴツしている割に下半身がツルテカな個体

・内歯が先端寄りにあり、頭を下げると内歯が重なり気味に見えるホペイチックな個体

・顎が長く、スラーっとまっすぐな個体

・顎が短めで、外歯は意外とまっすぐ、内歯は湾曲しており、短歯湾曲に見えるような個体

・大あごが五角形っぽく、内歯がハッキリ倒れた日本産ビノのような個体


なんとなく、上のようなパターンが見えているような気がします。


本個体は、2024年採卵のWild個体以下・・・


や、


2024年採卵、Wildから4世代目のKS血統(以下)・・・



に近しいような大あごをしています。


なお、上のKSの種親はKorea-StraightということでKSでしたが、ここから湾曲気味の短歯や、ガタイがごっつい個体も出てきているので、やはり韓国ビノにはそういった発現傾向があるのかもしれませんね。





No.4 

幼虫最終計測体重32gから

体長:80.2㎜

頭幅:28.5mm

ものすごい上半身の威圧感を放つ個体です。


ぐむむむ・・・・・・

た・・・・種親にしたい・・・・ッッ!!!


一応、限りなく販売予定よりの準種・・・でしょうか。

ラベルはJT?(準種にしようかどうしようか?)です。


でっかい頭部を引き立てるいかり肩の前胸。

ホペイとはまた違った尖り方をした眼上突起。

頭部を広く見せる眼下突起。

そして、張り出し角ばった威圧的な大あご・・・・



い・・・いかん!!!

ホペイ病(笑)が!!


ホペイを見るようにビノを見て品評をしてしまう・・・・

しかし、カッコいいオオクワガタには共通するところもあるので、これは不可抗力です、と開き直っている自分がいる・・・・・というのが真実です(笑)


ちなみに、赤みは控えめ。



2025年のラインナップで言えば、KS血統のNo.6を厳つくして巨大化させたようなタイプでしょうか。

2025年羽化KS血統No.6、上半身寄りのスタイルがお気に入りだった
2025年羽化KS血統No.6、上半身寄りのスタイルがお気に入りだった

極太オオクワガタのそれのようにはっきりはしていないが、大あごを開くと、

グイ!と側方に基部が張り出す感じもよく似ています。


体表の仕上がりは綺麗なのに、

隆起がゴツゴツしていてイカツイアメ車みたいなタイプ・・・

好きですね~~





No.5 

幼虫最終計測体重32gから

体長:80.0㎜

頭幅:28.0mm

非常に美しい個体。

切れ味がたまりません。


内歯が上にぐっと立ち上がったタイプ。日本産オオクワガタでも、このような内歯がぐっと上に立ち上がったタイプがいますよね。個人的に、なんだか野性味が溢れ、喧嘩が強そうで好ましいです。掬い上げるように使えそうな大あご・・・という印象でしょうか。


下の画像は、2025年羽化のKB血統(WF2)のNo.7ですが・・・・

内歯が先端寄りで、内歯がぐっと立ち上がったタイプ
内歯が先端寄りで、内歯がぐっと立ち上がったタイプ

このようなタイプはKB、KS、KIなどで見られています。KW-Bの最大個体も、内歯がぐっと上に立ち上がるようなタイプでした。



赤みは強め、脚や前胸背板裏面までほんのりと赤いです。


80㎜を超えており、頭幅も28㎜を超えているので、相当な迫力。本個体は、前蛹ウェイトが23gでした。これよりも前のNo.4、No.3は前蛹ウェイトが24gでしたので・・・


本血統は、

・幼虫体重31g

・前蛹ウェイト23g

上の2点を満たせば、かなりゴツくなっても80㎜を望めるような血統になっていそうです。


まぁ、私はホペイフリークですから、ホペイの飼育法をそのまま韓国ビノにも当てはめてしまっていますのでね・・・飼育した感覚では、カンタケ飼育をしたり、3齢幼虫を引っ張るような飼育をすれば、もっと上が狙えるのでは?と感じます。


日本は、菌糸瓶などの餌に恵まれておりますが、飼育法の開拓にも恵まれていますね。昔ながらの大型個体の飼育法でもいいし、現在の最先端の大型血統の飼育法、どちらでもよいと思いますが・・・・大型日本産オオクワガタを飼育されている方の飼育法で飼育をすれば、85㎜には普通に届くような気がします。


私の飼育法ではどうしてもある程度ゴツく幅広になりがちなので、とことん体長を追及するにあたっては温度管理を変えた方が良いような気がしないでもありませんが・・・・ただ、もし母数を増やして、2腹3腹でもガッツりやれば、やっぱり85㎜は獲れるような気がします・・・・。



これで、ようやく半分というところでしょうか。

それなりに母数はありまして、12オスいますので、ここから先の更新もぜひ楽しみにご覧ください。大きい順に紹介していますから、ここから先の紹介個体は80㎜を割ってくる個体群になりますが、それでもポテンシャルいっぱいの個体や、個人的にストック筆頭な個体も混ざってきますから、十分楽しいと思いますよ。




2026年9月22日、後続の更新です。



No.6 

幼虫最終計測体重28gから

体長:78.8㎜

頭幅:28.4mm


ガッチーン!と擬死ポーズをしてくれたので、まずはそのまま撮影。個人的に、オオクワガタががっちりと足を縮めて固まった状態は大好きです。


それにしても、サイズが大きい。79㎜に近づこうかという大きさですから、手にすると小型の工具を持っているような気分になります。



本個体は、頭部中央がぼこんと凹み、眼上突起周辺がゴツゴツと盛り上がった頭部に隆起があるタイプ。このような扁平隆起のあるオオクワガタの頭部は個人的に大好物です。また、眼下突起の発達なども良く、ただでさえ大きな頭が際立って大きく見えます。


80㎜アンダーですがものすごい存在感。

形状由来の厳つさと威圧感で、並みの極太血統オオクワガタの同サイズを横においても圧倒してしまいそうな個体です。


大あごはビノっぽい感じ、幹がストレートに伸び、先端でカクっと屈折する外歯と、やはり韓国ビノに多く見られる綺麗なカーブの内歯を有します。赤みはほぼなく、はっきり黒い個体です。これが標準的ですよね。


これまで入手してきた成虫採集の韓国産オオクワガタはハッキリした赤みを背面まで発現するものが多かったですが、幼虫採集ものや累代物は黒いものがほとんど。これは日本産オオクワガタでも類似していますでしょうか。ワイルドには赤いのがいるけれど、累代を進めていくと赤みは減っていく・・・


本大型血統ものには赤みを有したものが多く、これまでカラーアイや雌雄同体などの特殊な個体を一度も羽化させたことがない当方(そういう血統を飼育して、というケースでは当然ございますが)・・・・このちょっとしたアクセントが結構新鮮です。

※今年度は、ホペイのM玖極から赤みを有した個体が1頭出てきています





No.7 

幼虫最終計測体重31gから

体長:77.6㎜

頭幅:27.1mm

幼虫最終計測体重は31g、ギリギリ80㎜が狙えるようなウェイトでしたが、78㎜アンダー・頭幅も28㎜アンダーとなりました。小ぶりのサイズに、サイズだけ見たときには少しがっかり。


しかし、固まってくると本個体の魅力が開花。

なんたる極美。


どのような形を”美しい”と感じるかは個人の自由です。なので、私もその例外ではありません。私にも、「これぞオオクワガタに求めたい形」というものがあります。


今はホペイブリーダーですが、スタートはオオクワガタ飼育。むかーしに求めたオオクワガタの「こんな形が欲しい!」がまさにこういうタイプ。私個人的に、ザ・美形オオクワガタな1頭です。


これはいけませんね。

韓国ビノ大型血統は、サイズ特化型血統構築をしようと心に誓っていたのですが・・・・・これを見ていると、極美大型系統みたいなものをど~~~~~~しても立ち上げたくなってしまう。


数値上では80㎜以上を親にしてつないでいこうと思っていたんですが・・・・・まぁ、80㎜になれる可能性がある幼虫だったし・・・・と、色々な免罪符を考えはじめてしまっています。こうなるとブリーダーはもうどうしようもありませんね。


困ったことに、結局ステータスやら数値やらよりも、手にした時にはっ”!”と息をのめるかどうか・・・・・こういうことの方がよっぽど感動は大きなものですから、やっぱり種親にしたい個体を種親にしてしまう。


ブレない自分は血統屋さんとしてよろしいのかもしれませんが、ブレずに数値狙いというブレなさもたまには欲しくなる。そんな複雑な気持ちにさせてくれる1頭でした。


ストックは確定です(笑)





No.8 

幼虫最終計測体重26gから

体長:77.2㎜

頭幅:26.3mm

これまたひっじょ~~~に美しい個体。

体表ももちろん綺麗ですし、大あごの滑らかなカーブなどもとても韓国ビノっぽい個体です。


以下は2025年羽化のWF1、

側面から見たときの大あごの立ち上がりなど、よく似ています。

ザ・韓国ビノな個体でしょう。


WF1でも、ショート・ロング・湾曲強め弱めと個体差はありました。いくつかの典型的なタイプがあり、もちろんそのフレームにとらわれない独特の発現などもあるのでしょうが、色々手にしてきていかにも韓ビノ!と感じる個体です。


やはり、”いかにも”というのはやや人間都合な見方ですから、やや極端なものにそう感じやすいもの。個人的には、顎が短く外歯がストレート内歯が円形なKBの親みたいなものと、本個体のようなスラーっと顎が伸び、内歯が立体的に・側面から見るとパイプ状に立ち上がるような個体・・・この2つには、少なからずとも”いかにも”という感想を持ちます。


ブリードにおいても、ある程度極端な取り組みは狙いが分かりやすいですね。野生にはとてもとても存在しないような(形・サイズ・スペック)を目指すブリード、野性味あふれる形状を残しつつたくましく美しい個体を目指すブリード・・・みたいな感じかな、と思いますが、本個体は後者を狙うブリーダーを悶絶させるような1頭でしょう。




No.9 

体長:76.7㎜

頭幅:26.3mm

テッカテカの上翅が凄い(笑)

これまで韓国ビノの”形状”についてはそこそこ言及をしてきましたが、個人的に韓国ビノの特徴の一つとして、「日本産やホペイよりも光沢が強い個体がいる(率が高い)」ということを感じています。


以下は2025年羽化のKSですが・・・

このような、ギラギラッとして光沢が強い個体が・・・・




いくつかの血統で複数見られています。

WF1でも、ギラつきが発現しはめている個体が見られています。

逆に、マットな質感の個体もいるので、ギラギラテカテカこそ韓ビノと申すつもりは毛頭ありませんが・・・


このようなギラギラテカテカが結構出てくる・・・・のかもしれません。


上は標本として保管しているKB血統の親(WF1)ですが、このように光沢が強いものがいるようです。2026年に入手した1頭のWildも、子を残せませんでしたが光沢が強い個体でした。現地の採集の様子の写真でも、光沢が強い個体を確認しており、WF1でも光沢が強い個体の羽化を拝見しております。


今年は忙しすぎてまともに採集に行けなかった夏でしたが・・・・・私の好きなミヤマクワガタもそうですが、同じ65㎜の個体でも採集してみると形が違っていて、そういう個体差が実に楽しいものです。耳状突起の形状や発達が違っていたり、大あごの長さや太さが違っていたり。いろんな個体を手に乗せながら、好ましい印象の個体を拠り、そうでない個体(笑)をリリースしていくのがとても楽しいものです。


韓国産オオクワガタも、「ズバリこういう形である」と断定的な表現で形状を説明することは難しく、個体差があるものですが、形状の個体差や質感の個体差があるのはブリードをしていてとても楽しいものです。どのような種にも、個体差はあるものでしょうが、非常にシンプルな形をしたオオクワガタでは、細かな違いを感じやすいのかな、と、オオクワガタの沼の一つの要因を考察しています。




No.10 

体長:76.3㎜

頭幅:25.9mm

No.9同様、テカテカツヤツヤの上翅を有した個体です。

前胸背板や頭部の光沢も強く、非常に上品です。


このようなテカテカツヤツヤギラギラ系になるとディンプルは見えやすくなりますから、本個体はそのうえでこの写りなのできわめて体表が綺麗な個体であるといえるでしょう。


ズバッと内側に屈折する内歯に、シンクロするように同角度で折れ曲がる内歯がとてもカッコいい個体です。滑らかなカーブの内歯を発現する個体が多いように感じておりますので、このように鋭利に屈折する内歯を有した個体は目立っていいですね。


当方が飼育してきた韓国ビノは、ボディーが重厚な個体が多いと感じています。上から見るとすっきりしていても、横から見るとどっしり分厚い。WF1やWF2でも分厚く重厚な個体が出てきているので、これも一つの特徴なのでしょうか。飼育品のホペイも、前胸背板や腹がどっしりするように感じているので、半島~大陸方面のテイストも当然、持っているのでしょう。





No.11 

体長:75.8㎜

頭幅:25.5mm

非常に美しい!!

まるでWF1のようだ!!!


顎は短め、去年そういうKW-B(WF1)がいた!


以下は去年羽化したWF1のKW-Bです。

上のWF1が累代を重ねて大きくなったら、本No.11みたいになりそう。そんな、野性味を残した個体です。裏面も赤い。前胸背板の裏側まで、照らせば赤みが光ります。


本個体は、前胸背板が特徴的な個体でもあります。上部がぐっと面積を増すいかり肩タイプではなく、側方が平行であまり膨らまない、ワイルドホペイにしばしばみられるような前胸背板をしています。


私はホペイファンですから、このようなすっきりした前胸も大好きです。大きくなった時に、バランスを崩さず均整がとれたプロポーションを発揮しやすいです。大きくすると、前胸背板や腹といった体幹はどうしても膨張感を伴ってくるもので、それこそ大型!な顔をしている・・・という大型個体の特権でもありながら、美コンなんかを運営していますと、やはり小ぶりな個体はバランスをとりやすい・・・・という、形状とサイズを追及するにあたってどうしても考えなければいけないジレンマですね。


ゴッツくて太くていかつ~い!みたいな個体を狙うのであればそこまで考えなくても良いのですが、バランスが良くて美しくて大きい!という3つを揃えるとなるとやはり・・・個体の中央部に位置する前胸背板の存在は無視できません。これがスタイルに対して過不足無いサイズであること・・・・これが美形・良形とサイズを両立させる要の一つでしょう。


本個体は、体長は75㎜を超えていますから、流通する韓国産オオクワガタとしては大型。十分次世代で特大を狙えるサイズながらにして、締まるべきところが締まった極上個体と言えるでしょう。


サイズサイズしたブリードをされたい飼育者様と、迫力迫力したブリードをされたい飼育者様にはほかの個体でお勧めしたい個体がおりますが、”80㎜クラスで極上のスタイル・極美”という、究極の自己満足美形飼育をしたい方、そして韓国産オオクワガタ”らしさ”を野生個体由来の形で味わいたい方には心から推したい1頭です。




No.12:ラスト・プレ企画譲渡予定!! 

体長:72.2㎜

頭幅:24.6mm


極美個体です。

そして、テッカテカツルンツルンの上翅がチャームポイント。


内歯の立ち上がりなどもはっきりしており、

親指でグッドサインをしたようにグッと上にハッキリ立ち上がるカッコいい個体です。


が、サイズが小さい!


ど~~~~してもこればかりは仕方ありません。極太血統を飼育したって極細は出てくるもの。湾曲血統を飼育しても鉛筆ロケットは出てくるもの。ストレート血統を飼育してもそこそこ曲がった個体は出てくるものです。大型血統を飼育しても小ぶりな個体は出てきます。


本個体は販売しません。

大型血統として販売するには、ポテンシャルもその面からでは低いからです。

幼虫時の最大計測体重は22g、縮んで小さくなった個体でもないので、これは大型血統としては出せません。



が、形状は抜群!!

韓国産オオクワガタらしさに拘ってコレクションをしている方にも頷いていただけるようなフォルムです。また、累代の浅い群と比較すれば十分なサイズの個体でもあります。


なので、本個体は韓国ビノのカッコよさを普及させるべく邁進している身として・・・・・2026年の韓国ビノ飼育の記録が完成したときに、プレ企画で出そうと思います。鑑賞飼育でも標本コレクションでもご満足いただけるような極美極上スタイル個体で、持っていると「これが韓国産オオクワガタなんだよ」とオオクワガタの話にもう一輪の花が咲きそうなものです。



それでは、韓国産オオクワガタ2026年大型血統の飼育の記録は以上です。当方では3オスストックしようと思っておりますので、12頭-1頭(プレ)-3頭(ストック)で、8頭を今年度は販売する予定です。



















続いて、WF1の飼育の記録です。

WF1はそれなりに数を採ったつもりだったのですが、なぜか以下の掘り出し動画ではたった4頭ほどしかおりませんでして・・・・



↑クリックでリンクが開きます

※上で紹介している韓国大型で、本ページいない個体がおりますが、羽化直後に★になってしまった個体がおりました。当方は基本的にできる限り全個体紹介を心がけております。


【最初にご注意】

2025年、当方はKW-B(Korea-WF1-B系統)というものを世に出しております。

2026年今年度の管理系統名もYoutube動画で写るボトルに記載されているようにKW-B(Korea-Wild-B系統)なのですが、これは上で紹介(画像)の通り、複数通関して複数♀に交配し、複数系統を立て、B系統だけを飼育したということであり、2025年のKW-Bと2026年のKW-Bは産地や種親は違うもの(完全別血統)です。たまたま系統名が同じになってしまいました・・・(紛らわしくてすみません)。


さて、当方ではこの管理で問題はないのですが(2代目以降は系統名も変わりますし、隔年ブリードをしているので混ざることもあり得ませんから:25KW-Bは撤退しておりますし)・・・二次販売以降の流通において、”ホペイフリークのKW-B”が2種あるというのは、おそらく飼育者様販売者様購入者様にとって分かりにくく、混同する恐れもありますので・・・・


今年度は1腹しかありませんから、YoutubeではボトルにKWBと記載しているのが写っているかとは思いますが・・・・


販売時にはKW-W(湾曲)として世に出しますのでご承知おきください。




◆管理系統名KW-W:Korean-WF1-湾曲◆

2026年羽化のKW-Wの種オスである(Wild)
2026年羽化のKW-Wの種オスである(Wild)

50mm台後半(58.7mm)の個体で、材割幼虫採集個体です

50㎜台ですから、小さな個体なので内歯が中歯に寄っていることはご承知おきください。


韓国 江原道 襄陽郡

産地ラベルとしては、希少産地・希少地域の個体ではありません。太いと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、種親の”個体”としては、中歯~大歯への移行帯のような歯型ですのでそう見えるだけです。


60㎜に近づいていくと、よりスラッとするものだと思います・・・・が・・・・これも大型を多数見られているわけではないので蓋を開けてみないと分からないというのはそうです。

↑ここまでがブログに記載の内容、つまり羽化個体を見るまでの記載内容です




さて、上の個体、


・湾曲が強めに見える!

・顎が太めに見える!

・どっしりしていそう!?


紹介したときには、上記のような感想を複数頂いたものでしたが、当方の当時の所感としては「サイズが小さいので、そう見えるものであろう」ということでした。が、わずかに・・・・「幼虫採集個体であるということと、確かにややガタイが良く見えなくもないので、ふたを開けてみてどうか・・・・」という好奇心もあったものでした。


蓋を開けてみた結果が以下の次世代WF1たちなのですが・・・・



Youtubeで紹介のように、なんとたった3オス・・・・・(涙)



えっ!?


十分な数、採卵したつもりだったのに・・・・!?


と思い、羽化頭数をチェックしてみると、

とんでもなく思い切りメスに偏っておりました・・・・・



ということで、譲渡の際にはペアではなく・・・・

1オス3メスくらいの爆産セットで販売しますので・・・・


今年のWF1はお得ですよ~・・・・・(涙)



それでは、紹介していきましょう。

3オスと母数は少ないですが、かなり傾向はハッキリしていて面白いです!!







No.1 

体長:68.1㎜




おおお!!すごい!!


湾曲タイプだ!!!



Wild個体を見たときには、サイズも小さい(58.7mm)こともあり、Wild個体の形状からそのまま大きくなるとは限らないぞ・・・・とは思っていたのですが、意外にWild個体の面影をそのままに大きくなりました。


大あごは湾曲気味、短めです。

全体的に光沢が強く、非常に上品。

Wildオスはこれほど光沢は強くありませんでしたので、ここにはメスの因子が絡んでいるのでしょうか。先に言及しておきますが、他の2頭も全頭光沢が強いです。


過去に見てきたWildの多くは、それほど光沢が強くはないタイプでした。昨年羽化のKW-Bを見てみましょう。


2025年羽化のKW-B系統の親であるWild個体
2025年羽化のKW-B系統の親であるWild個体

つや消しとまでは言いませんが、そんなに光沢が強いタイプではなかったように思います。2019年頃から2023年頃までに見てきたWildは多くがこのようなタイプで、大あごがスラっとしていて、肌質はつや消しでもツヤアリでもない上品な感じでした。


2025年にKB血統を誕生させた親(WF1)
2025年にKB血統を誕生させた親(WF1)

上のWF1(KB血統の親)が私が初めてハッキリとツヤ・光沢の強さを感じた個体でした。「ふぅん、こんなのもいるんだね!」と思いました。その後、情報が集まってくるにつれて、光沢がある個体もいるという、肌質の個体差を知っていくのでした。


私が初めて手にした光沢が強いWild個体は以下の個体。

希少産地:韓国全羅北道 益山市 鳳東邑Wild
希少産地:韓国全羅北道 益山市 鳳東邑Wild

上の個体は、2025年灯火採集個体です。今年度ブリードをする予定でしたが、昨年のあまりに豊作だったホペイに圧迫されて・・・また、今年度の当方の韓国産オオクワガタのブリード計画に圧迫されてブリードには至りませんでしたが・・・・大きくなったらKB血統の親のようになるのかな?と思わせてくれるような光沢が強い個体でした。


光沢の強い個体については、もちろん個体差があることは前提として、頭部が強めにV字に吊り上がり、顎が短めで、意外と外歯はまっすぐ、内歯は綺麗にカーブし、一見なめらかな湾曲タイプに見えるものの、顎を閉じるとはっきりした逆V字になるような、そんな個体が多めな気がしています。これはたぶん、何となくそういう個体が目についているだけで、もっともっと母数を見ていけば、光沢が強い個体にもさまざま・・・ということにはなるのでしょうが。



さて、No.1に話を戻しまして、

非常に光沢が強く、また、実は光沢が強いというよりは「ものすごく黒く見える」という肌質の個体です。手に取るととんでもない高級感に息をのみます。


ツヤ感はボディーだけではなく内歯付近にも光り、キラッとした内歯が立体的に立ち上がる様にはただただため息がこぼれるばかり。


やはりオオクワガタはブラックダイヤモンド・・・・

そう再認識させてくれるような個体です。



裏側はほんのり赤みを残しており、表面はよく見ると頭部や前胸がほんのり赤いです。強くライトで照らすと大あごまで赤みを有しており、韓国産オオクワガタとしてこういう傾向が強いのか、それともKL系統とKW-W系統がたまたま2系統とも赤みを放つ個体が多かったのか・・・・このあたりも検証をつづけたいところです。


余談ですが、サイズはしっかり硬化して正確な数値と言えそうなこの9月下旬に再計測をしていますので、Youtube動画で紹介の数値とは乖離があるものとご承知おきください。


本個体は3兄弟中最大体長で、68㎜を抑えています。2025年羽化の個体群KW-Bでは、5頭の70㎜台がおりましたが(多くはギリギリ)、こんねんどは70㎜は誕生させられませんでした。Youtube血統紹介動画で言及しているように、春の飼育で失敗をして減量をさせてしまっていますので(韓ビノに限らず)、昨年よりは幼虫体重からの成虫スペック還元率がぐっと落ちてしまったのが今年です。加えて、今年度飼育の本WF1であるKW-W系統は、オスがたったの3頭・・・・


2025年は3倍の9オスがいましたので、もし10頭ほどオス幼虫が得られれば、70㎜台も複数出たものかと思われます。SNSやブログなどで発信はしていますが、幼虫体重の乗りや推移は、2025年羽化のKW-Bと比較して違いはありませんでした。


1つ違いがあるとすると、2025年羽化のKW-Bはやや腹が危なっかしいというか、少し腹ボテ気味な個体が複数おりました。これに対して、2026年羽化のKW-Wではそのような個体はおりません。余裕で腹が収まっております。これは、血統由来のものなのか、あるいは”幼虫採集”個体ですから、一旦ヒューマンテクノロジーを施された餌を食っているからなのか、どちらなのかはよく分かりませんが・・・・


次世代の飼育においては、KW-Bよりは菌糸瓶を食う能力は上かもしれないな、と予想しています。


この質感、高級感を残して75㎜くらいの個体が羽化してきたらと思うとぞくぞくしますね。



さて、ここで1つネタバレをしておきますが、

2027年レパートリーにKI、KS、KW-Bの3系統は並びません。3系統撤退です。理由は、来年のYoutube紹介動画で思い切り語り尽くすつもりではいるのですが、


ズバリ一言でいえば、

・血統屋さんなので、潜在能力を一番感じたKBに絞りたかった

です。


本系統を見ても、やはりWF1と言っても、ポテンシャルや質は腹や系統によって違うもの・・・というのは分かります。ホペイの血統開拓文化を見ても、とにかく2000年から2010年ころまでにあったのは熾烈な淘汰の歴史。そして、頭角を現した血統はWF1から別格のオーラを放っていることが多く、累代を重ねたからといって確実に優良血統の称号を得られたかというとそうでもなかったわけです。


このようなホペイの血統開拓の歴史を見てきた身としては、

・KW-B

→でかくなる要素は感じるが(最大個体から)、形状で差別化が難しそう


・KS

→レア産地・今後入手不可というのはステータスだが、やはり形状での差別化が難しそう


・KI

→非常に太くカッコいいが、すでに累代も進んでおり、これから取り組むべきはスペックアップよりまずは能力構築という修正作業。それをするくらいなら・・・


ということで、

WF2から圧倒的な存在感と実績を示したKB・・・・。昨年全くと言ってよいほど販売しなかったKBの圧倒的存在感が、血統屋さんとしては魅力的だったのでした。KW-Bなんて、「Wildからやりました!」みたいなことを後々語れそうだから、そうなったらカッコいいのかな・・・・・なんて思うんですけどね。やっぱり、私個人的には、主役はブリーダーではなくて虫・・・・な価値観を持っているものですから(これに共感を求めるものではありませんが:個人の主観)・・・・たったWildから2代目であれだけのパフォーマンスを発揮したKBは・・・やはり私にとっては魅力最強過ぎたのでした・・・・。


なお、昔を知っている方はご存じでしょうが、オオクワガタの顎幅が6.0㎜に達するまではとんでもなく大変な道のりがあったのでした。いろんな工夫をしたり、種親選びをしながら、とんでもない母数の飼育者がいる中で、されどなかなか6㎜を刻む個体は出現しなかったのでした。


KBはWF2で6㎜超級を輩出しています。

これについては、一切言及をされなかったことに、時代の流れと現在のトレンドを感じ、微妙な憂いも感じます。「すごいすごいって言っているけど、6㎜ジャストくらいでしょ・・・・」という感想の方は(悪気なく)結構いらしたんじゃないかな、と思っています。ハッキリ言って、ホペイのWF1で80㎜を飼育するくらい異次元な数値だと思っています・・・・。ありえなくはないけど、とてもとても1発でそういうのを引けるようなものではない。


そんなKBを手にしていると、やはりどうしても他血統には打ち込めなかったのが2026年の韓国ビノの採卵でした。






さて、本KW-Wですが・・・・


これは結構ヤバいぞ・・・・・

と思っております。


一応今のところは全頭販売するつもりにはしておりますが・・・・

後続の兄弟を見て頂いても、なかなかに濃い個性を持っているWF1個体群であることをお分かりいただけるかと思います。


難しいですね。

どのへんで手を打っておこうかというのが難しい。

意外と、このくらいでもう高レベルなのかもしれません。

そのくらいには、「ちょっと他とは違うかも・・・・」というような個性は感じます。





No.2 

体長:67.7㎜



オス親にそっくり!!!


かっこいい!雰囲気がある!というコメントを、小さいながらに頂いていたオス親にそっくりです。私は「んー、まぁ、小さいから分からないけどね~」というスタンスでしたので、皆様の見る目はさすが!!でしたね!!


親をそのまま大きくした感じ。

いろんなパーツがそっくりです。


がっちりした雰囲気もそのまま!

結構、大きくなると雰囲気が変わってしまうこともありますので、オス親が良かったですね!というところでしょう。


本個体は、「そうそう、こういう感じの肌質が、今まで見てきた肌質」という感想なので、やはり韓国ビノには結構はっきりしたツヤテカ光沢個体というものが混じるのでしょう。



しかしスタイルがいいよね。

頭がでかくて、他の部位の過不足が無い感じがたまりません。

赤みは、裏側はそこそこ赤いですが、表面はしっかり黒い・・・という感じです。






No.3 

体長:65.2㎜

ものすごいショート、

ド短歯!!


そして真っ黒漆黒、

ギラギラツヤツヤ・・・・

分かりやすい割に、上品で味わい深い光沢を持ちます。


これこれ、こういうタイプなんだよ!


と言いたくなるような個体です。

顎を開いている状態では、顎がふんわり丸いような雰囲気がある。だけど、顎を閉じると顎は相当に短く、逆V字になる。


内歯の湾曲が強く、外歯は意外とストレート。

この独特の大あごを有した個体を、何頭も、そしてこれまで飼育してきた概ねすべての血統から誕生させています。KW-WのNo.1ほどではありませんが、頭のV字方向の張りもやはり強め。こういうのがいるんだと思いますし、韓ビノの一つの特徴的な形と言ってもよいのかもしれません。



こういうのから累代を始めると最高に楽しいんですよ。

自分だけが持っている個性!みたいなのが発現してくるんですね。

そうなってくると、系統に愛着も持ちやすいんです。








◆あとがき◆

いや~~~~ようやく・・・・たった2日ですが、大変でした。撮影して、画像を選んで、そしてPCでウェブサイトを編集する。ひたすらそればかりやっていた2日間でしたね。


覚悟はしていました。

韓ビノ特集、昨年も大変だったんですよ。


Webサイトの特性上、多くの画像をアップすると、レスポンスがどんどん遅くなってくるんです。タイプした文字が、10秒ほど遅れて反映されるみたいな、まるでYoutube-Liveみたいなね・・・・。なので、自分が打った文字が正しく反映されているだろうという先読みをしながら頑張って作り切ったのが2025年の韓国ビノ飼育の記録でした。



なので、今年度の韓国ビノ飼育の記録も、2系統、かつ各系統そんなに数はいない・・・・といっても、相当な大仕事だぞ・・・・・!!ということで、9月10月の予定を公開したころから、「うーーーん、なかなかにプレッシャー・・・・」というですね・・・


大変な仕事を抱えているという、独特のストレスをなんとなく胸に抱いたまま、この悪天候の9月を過ごしていたのでした。取り掛かるまでも、まとまったお休みをいただく予定だったのですが、取材が入り、また、取材がやや難航したことで休みが無くなりましてね。まぁ、土日は自分で削ってしまったのと、そもそもこんな未曽有の天候じゃ、フィールド大好きな私には何もできることはございませんので、全然OKだったんですが・・・・


何が言いたいかって、やっぱり今年の26年韓国ビノ飼育の記録の執筆にも、自分事ながら相当の気合いを持って臨んだというわけでした。


さて、作成が大変だったのかという話ですが、まぁ、確かに手間はかかりましたし労力もすごかったです。


でも、


なんといっても楽しかったですね。




やっぱり、韓国産オオクワガタには、そもそも累代や、目指してきた方向などが私が飼育しているホペイとは違いますので、それなりに違った雰囲気があるんですよ。大型血統は、やはりでっかくてバランスが良くて切れ味鋭い雰囲気がありますし、WF1にはもう、それこそWF1(笑)な雰囲気があるわけです(当たり前ですが、この表現が一番しっくりくるのです)。


撮影のために虫を手に取る都度、「おお、いいね!」「この個体差は楽しいぞ!」「ううむ、この個体の次世代を見てみたい」「くぅー、今になって見返してみるとたまらないな!」と

・・・やっぱり、オオクワガタが好きでオオクワガタブリード、そしてこの仕事をしていますからね。


生業にまでしてしまうほどには、三度の飯はオオクワガタでいいんですよ(笑)24時間オオクワガタにどっぷりでいい人にとって、韓国産オオクワガタを存分に鑑賞して撮影して紹介するという作業が楽しくないはずがありません。


上品な個体が多かったのも良かったですね。ホペイの方では、改めて”美形”という形で美コンも別枠で開催してる今年。美形なオオクワガタって、なんだろう・・・・ということは、もう一周二周回って、「オオクワガタって、なんか変な形(再:分かる方はコアなHFファンですね)!というところまでいって、・・・・・「いやいや、行き過ぎてるな」と正常?なところまで引き返してきた2026年9月の私です・・・・・が・・・・



26年羽化の韓国ビノ各個体を見ていると、

「やっぱりオオクワガタっていいな、と思わせてくれる個体」という、

とても大切な原点に戻ってきたのでした。


韓国産オオクワガタ、やはり、日本産ビノと同じとはいいがたいですし、ホペイとも違う。やっぱり、半島ビノなんだと思います。その細かい様々なことはおいておいて、ただ一つ言えることがあるとするならば、



やっぱりオオクワガタっていいよね、と思わせてくれる存在。

であることに間違いはありません。

日本産オオクワガタも、中国ホペイも、そしてその他のオオクワガタも、みな、「オオクワガタっていいよね」と思わせてくれる種ですね。


まとめるならば、

オオクワガタ飼育はいいぞ!でしょうか!


執筆開始前は途方もないミッションに感じた「26韓国ビノ飼育の記録」の作成。終わってみれば、なんだか名残惜しくて物足りないほどにやりがいがあり、楽しい時間でした。


それでは、

今回も長文にお付き合いくださり、ありがとうございました!


韓国ビノは販売しますが、そして当方はショップですからそういった発信をすることも多いですが・・・・でも、なるだけ販売販売一辺倒な記事ではなくて、購入意思のない方にも楽しんでいただけるような記事を作っていけるよう努力を続けますので、今後ともどうぞ、当店の応援、よろしくお願いします!!

bottom of page